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硬い地面に手をついて、むくり、と身体を起こす。きょろきょろ、と辺りを見渡した後、私は小さくため息をついた。

『何処だよここ…』

不自然な程に静かな路地裏。高いビルに囲まれていて、月の光すら届かないほどに真っ暗だ。

どうやら、先ほどの(ヴィラン)は転移系の個性を持っていたようだ。そのため、私はこんなよくわからない場所に飛ばされたと。
なるほど。よしわかったここ何処??


とりあえず、ずっとこんな路地裏に居るわけにもいかない。もう少し、この辺りを散策しなければ。

私は左肘の裏側(関節のくぼみっぽい所)に爪を突き立て、たらりと流れ出た血をギュンッとビルの壁に突き立てた。ついでに右肘も同じく切り裂き、緋糸を出して準備する。
イメージとしては立体機動装置のような感じで。


『_____ィよいしょっ!!』


強く緋糸を引っ張り、私はビルの壁を蹴って夜空へと舞い登った。

眼下には街の灯が広がっている。どうやら、あまり田舎に飛ばされたわけではなさそうだ。
それなら終電に間に合うかな、なんて思って、ビルからコンクリート造りの建物の屋根に飛び移る。

と、此処で連絡を入れていなかったことを思い出して、私はポケットから端末を取り出した。

『……あぁ、もしもしイレイザー?私だけど……』



だが、その時_____


「「……」」

『……えっ』


その跳んださきのビルの屋上に、何やら殺伐とした雰囲気の中抱き合っている(※違います)男性2人が見えた気がして私は言葉を失った。

えっ、なんか、その……

咄嗟にビルに着地してしまい、2人の目線が私に突き刺さる。
居たたまれなくなった私は、右を見て、左を見て、上を見た挙句にこう告げた。


『お、お幸せに…?』

「待ってくれ。お前は今勘違いをしている」


そのうちの1人、長髪の男性がそう言って、もう1人の男性から少し距離をとった。ような気がした。
その瞬間、もう1人は躊躇いなく目線を下に向けて、その引き金を_____


………えっ、引き金?


ダァン!!
『わーっ馬鹿ちょっと待て!!』


引いた。のだが私は反射的に緋糸を伸ばし、その拳銃を握っている右手を引っ張った。
それと共に弾丸が発射し、標的がズレて私へと向かう______


ガキィン!!


咄嗟に緋糸を編み込んで、私は目の前に強靭な壁を作った。

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☆しゅーりむ★(プロフ) - まゆさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません!読んでいただきありがとうございます!これからも頑張りますね!! (2019年3月7日 23時) (レス) id: f145474b32 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年2月28日 23時) (レス) id: eca43bee50 (このIDを非表示/違反報告)
☆しゅーりむ★(プロフ) - にわなずなさん» どっちでも良き派の方なのにわざわざコメント頂けたんですか!?ありがとうございます!!私はツイッターで知ってしまいました。皆さん結構知ってるんですね…!! (2018年9月22日 23時) (レス) id: d266c3c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 私は立ち読みで知りましたw名前はどっちでも良き (2018年9月22日 8時) (レス) id: 895a4f49cb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください!めっちゃ楽しみに待ってます!! (2018年9月21日 19時) (レス) id: 4d4834db33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆しゅーりむ★ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年6月16日 23時

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