どうして恋してこんな

18. ページ18

***







shinjiroAちゃんは何の仕事をしてるん?





『……なにこれ、むず痒いんだけど』



あの頃のわたしだったら、真司郎からちゃん付けで呼ばれる日がくるなんて想像もしてなかっただろう。





A普通のOLだよ、化粧品を主に取り扱ってるんだー




なんかかしこまるのもおかしいから、なるべく自然体で話そうと思ってるけど。


彼からの一言一言が、わたしの心を刺すのは変わらないんだ。






shinjiroそうなんや。俺も普通の会社員やで、たまに海外に行くことはあるけど




そういえば、真司郎って英語だけ飛び抜けて良かった記憶がある。





與「俺、夢は海外に行くことやねん、」

『へー。真司郎だったらいけるよ、』









與「そん時はさ、お前も連れてくから」



『……ふふ、それはありがと』






きっとわたしに想いを寄せていた真司郎と、彼の気持ちから逃げていたわたし。





あなたには、幸せになってもらいたい。







今ある永遠を大切にして、わたしのことは思い出さずに沙耶さんと幸せになってもらいたい。





わたしの願いは、ただそれだけなのに。








shinjiro俺ら同じ高校やったん?


shinjiro懐かしいように感じてな、Aちゃんのことが気になってしゃあない






もう、あなたを忘れることはできない。







.

19.→←17.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す