せんぱい。【Waku.M】 (ページ23)

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you

『楽しかった？』

「はい！すっごく楽しかったです！」

楽しい時間はあっという間で、もう夜だった。

まだ湧先輩と離れたくないって思っちゃうのはわがままかな。

帰りの電車は思っていたより空いていて、

2人並んで座ることができた。

ふと湧先輩の手が私の手に重なる。

びっくりして顔をあげると湧先輩と目が合う。

『ごめん、ちょっと、』

そのまま駅に着くまで先輩の手が離れることはなかった。

「今日はありがとうございました」

またバイトで、と帰ろうとすると

『夜遅いし送るよ』

「え、いやそんな、湧先輩も夜遅いですし、」

『いーの、送らせて』

ほんとは湧先輩といれる時間が増えて嬉しい、。

先輩も同じ気持ちだったらいいな、

『じゃ、次明後日かな？バイトでね』

そう言って私に手を振る。

そして今来た道を戻る先輩。

先輩が降りる駅ここじゃなかったのに、

今は申し訳ない気持ちでいっぱいだけど、

今日1日で先輩への好きがいっぱいになった。

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