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すれ違った瞬間、目が合った気がした。
誰、？
先輩と関わることもないから誰だかわからなかったけど
私は化学実験室から進路を変えてトイレに向かった。
鏡を見るとほんのり赤い私の顔。
違う、絶対に違う。
ありえない、
私が一目惚れなんて、。
なんとか心を落ち着かせてチャイムまでには間に合った。
指定された自分の席に行くと、もうすでにペアの子が座っていた。
「あ！ペアAちゃんなんだ！よろしくね〜」
すぐ声をかけてくれたのは
クラスどころか学校中で人気の三浦
「よろしくね〜」
私たちのペアはなぜかスムーズに実験が終わり、
チャイムがなるまで待っているようになった。
「ねね、そういえばAちゃんさ、」
「ん？」
「ここ来る前、すごいスピードでトイレ行ってなかった？笑」
「え！」
うそ、見られてたんだ、
「私たまたまAちゃんの後ろ歩ってたから見えちゃった〜」
「え、あ、いや、実はー、」
あの先輩と目が合ったこと、そして
一目惚れしたかもしれない、ということ、
さっき初めて話した人にこんなこと話す日がくるなんて、笑
「あー、それ、大人気の先輩だよ〜」
「美里ちゃん知ってるの？」
「え、逆に知らないの？！」
美里ちゃんの話によると、
私がすれ違ったあの先輩の名前は 元木湧。
学年は2つ上で、学年問わず学校中で人気。
逆に知らない人の方が少ないよ、なんて笑われた。
「一目惚れか〜、敵多いよ〜あの先輩は笑」
普通の高校生活、もう崩れました。
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作者名：深田のりゅ | 作成日時：2024年3月9日 17時
