パーフェクトヒロイン。

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ミナミside

「A、おはよ！」

「あ〜ミナミ〜！！！」

Aが楽屋にいる

その事実が本当に嬉しい

「ねね、今日ハーフアップかポニーテールどっちがいいかな〜？」

「Aは顔が強いのでなんでもいいよ」

「なにそれ〜！笑」

Aと私は同期

初期の頃から

波長が合って、プライベートでも長い時間を過ごした

Aは

オーディションで初めて見た時から

誰よりも光り輝いていた

誰よりもポテンシャルがあるのに

誰よりも努力できるから

彼女がグループのエースになるのは必然

Aの頑張りをずっとそばで見てきたのに

Aが壊れてしまうのを止められなかったことが悔やまれる

でも

「ねぇミナミ〜今度のオフの日遊び行こー！」

以前のAは常にピリピリしてたけど

最近のAはだいぶ肩の荷が降りたようで

表情が明るい

ますます可愛く見える

「うっわ、A、めちゃくちゃ新制服似合う」

Aがいない間に新しくなったグループの制服

さすが、めちゃくちゃ似合ってる

「わー！Aさん可愛いです！！！」

「え、ほんとー？笑」

後輩ちゃんたちにきゃあきゃあ言われてるAは

やっぱりうちのエースだ

誰も絶対に敵わない、特別な存在

でも

Aは常に羨望の的だったけど

それと同時に、嫉妬の対象

メンバーみんな、精一杯頑張ってるからこそ

そういう感情はしかたない

彼女もそれは自覚していて

「みんなが憧れるポジションに立たせてもらってるから、私は頑張り続けないといけない、結果を出さないといけない」

いつだったか、そんな話をしてくれた

彼女が休んでいる間

絶対的エースがいない不安と

次に誰がそのポジションに行くのかで

たしかにグループはギスギスしてた

そんな中でセンターに立たされた私

グループ内でも、なんでミナミなんだろう感が否めなくて

やっぱりAには敵わないと

改めて思った

「白石おかえりー！！！」

「ただいまー！！ありがとうございます！！！」

久しぶりにAのいる収録

MCの芸人さんとのトークもしっかり盛り上げてる

Aがスタジオで笑ってるのが

私は幸せすぎて

「え、待って！ミナミ泣いてるの？笑」

「だってっ、、Aが戻ってきてくれたからっっ、、泣」

突然泣き出す私をカメラはしっかり抜いてきたけど

なんでもいいです

Aには絶対に敵わないけど

Aがずっと笑っていられるように

私はずっとずっとずっと

そばにいたい

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