パーフェクトヒロイン。

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紫耀side
「外久しぶりだ〜！」

そう言って大きく伸びをする彼女

「無理しないでよ」

外で見る彼女はいつも泣いてたから

正直心配でしかないんだけど

「平野さんと一緒なんだもん、平気」

別に俺はそんなに身長が高い方ではないけど

それなりの身長差のおかげで

隣を歩く彼女の目線が

自然と上目遣いになるから

もう、本当に、、笑

「電球これ！」

休日に家電量販店でお買い物なんて

新婚さんみたいだなぁって

1人楽しくなってしまう

「Aちゃん、これ買お！笑」

「えーなんですか？

え、たこ焼き器じゃん

楽しそ！！！」

久しぶりにここまで

ニコニコしてる彼女を見ることができて

俺はとてもとても幸せ

お会計をして

「帰る？」

「ん、公園行きたい」

「ふふっ笑 いいよ」

もうあたりは真っ暗だけど

コンビニでアイスを買って

誰もいない公園のベンチに2人で座る

頬にあたる夜風が気持ちいい

「Aちゃんはさ、」

「なんですか？」

「なんで、アイドルになったの？」

「ふふっ笑 唐突ですね

そんなの、顔が可愛いからに決まってるじゃないですか」

「え？笑」

「冗談です笑笑

ずっと憧れだったんです、小さい頃からの夢で」

そう優しく微笑む彼女は

誰よりもアイドルが似合う人

「あ、それ、アナザースカイでみた」

「やだ！！！恥ずかしい！！！笑

何見てるんですか！！！笑」

「語ってたねぇ笑」

「もうっ！平野さん嫌い！笑」

「ごめんって！笑」

可愛い顔でしっかり睨みつけてくる

「可愛いねほんと笑」

「私のこと、なめてますよね？！笑

もー、罰として、次のオフの日は私とタコパです」

「喜んで笑」

好きな子のことをいじりたくなる俺は

小学生だし

きっと俺の気持ちに何一つ気づいていない鈍感な彼女は

The少女漫画のヒロインって感じ、笑

「夜の公園って、なんかいいですね

人生どうでもよくなる」

アイスを食べきって

彼女はそんなことを呟きながら

立ち上がる

「え、なに急に病んでる発言」

「病んでますもん私 笑

なんかもう、人生楽しくないんですよね

すっごい落ちぶれたなって、自覚してますし

お先真っ暗って感じ！笑

まあいいや〜帰りましょ、平野さん」

「バカじゃないの？」

「え、？、、っ？！」

「Aちゃんには俺がいるでしょ」

このままじゃ

大好きな彼女が消えてしまいそうで

怖くなって

映画の撮影以来に

Aちゃんを

抱きしめた

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