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自分にウソしか言わないランスに
アンナ「んぅ〜!」
頬を膨らませたアンナだったが、すぐ悲しそうな顔をして俯いた。
アンナ「…アタシ聞いたよ。お兄ちゃんがイジめられてる子を助けたって…
それで目つけられてこんなケガしてくるんじゃないの?」
自分の推測に何も言わないランス。
アンナ「もう…」
またもやアンナは頬を膨らませるも
すぐに顔をあげるとはにかんで
アンナ「でも、アタシはお兄ちゃんのそういう不器用で優しいところ、大好きだよ!」
と言われたランスは、少し俯くと優しく微笑んで
ランス「そっか。」
と呟いた。
アンナ「あ、動かないでよ!」
が、妹にはバッチリ叱られた。
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ニーア「い"い"話"た"な"ぁ"あ"!!!」
あの…ちょっと邪魔なんで下がっててもらえません?
ニーア「これでも一応主人公なんですが!?」
まああんなのは置いておいて…
ランスはこの幸せが一生続くものだと思っていた。
あの出来事が起こるまでは…
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ランス「アンナ…アンナ…!」
とある知らせを受けて階段を駆け上がるランス。
向かうのはもちろん愛する妹の部屋。
息を切らしながらも扉を開けると、そこには
自身の両親と、ベッドで苦しそうに息をしながら横たわるアンナがいた。
ランス「アンナ…」
ランスは目を見開いた。
「アザが消え、魔力を失っていく難病らしい…
お医者様によればもって5年だそうだ…
このまま魔力を失えばアンナは国に渡すしかない…」
「そうね…これは仕方がないこと。
どうして私の血からこんな子が…」
「これはお前のためでもあるんだぞ。ランス。」
父親がランスの肩に手を置いた。
ランスは両親の話を唖然としながら黙って聞いていた。
ランス(そんな…そんな理不尽なことがあってたまるか…
オレの妹は何もしてないんだぞ…!)
ランスは泣きそうに顔を歪めると、肩に触れている父親の手を振り払った。
ランス「触るな!!
お前らなんかもう親じゃない!!
アンナは!!…アンナは…オレが…」
そこまで言って俯くと、拳を強く握りしめた。
ランス(この腐った仕組みを作ったのは…魔法局…
オレが…神覚者になって、必ずお前を助けてやる…!!)
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ランス(お前のためなら、兄ちゃんは…)
そこでランスさんは手にしたビンを手放した。
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作者名:イルカ x他1人 | 作成日時:2024年3月6日 19時