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気づけば夕方になってて、急いで準備

なに着ようかな、髪の毛どうしよう





「ねえ、これとこれどっちがいい?」


玲「…ん、黒かな」


「じゃあ靴は?」


玲「…亜嵐くんはシンプルな方が好きだよ」


「ほんと?」


玲「…嘘いわねえよ」





私が髪の毛セットしたりばたばた準備してるのを

ぼーっと眺めてる玲於くん



…なんでそんなに悲しそうな顔、するの?






玲「…気をつけろよ」


「鍵、持ってかなくていい?」


玲「あー、いいよ、俺ここにいるつもりだし」






行ってきます、って言って家を出た






亜「…ごめん、お待たせ」


「んーん、私もさっき来たところ」


亜「ほんと?…じゃ、行こっか」





そう言ってさりげなく道の内側に入れてくれて

大きい段差のある時は 気をつけて、って

どこまでも紳士的な人



この時期だからってご飯の前に見に行こうって言ってたイルミネーション

駅前広場にある大きな噴水の近く

いつも人がいっぱいで賑わってるところ





「クリスマスイブはもっと混むんだろうね」


亜「そうだねー、絶対カップルだらけだよ」





だね、って笑い合ってなんだか幸せ

亜嵐くんと付き合ったらこんな感じかあ



なんて考えてたらポケットで震える携帯

「隼くん」の文字

亜嵐くんに ごめんね、って言って電話に出た





「…もしもし、」


隼「あ、A?玲於が!」


「ん?玲於くんがなに?」


隼「玲於がさ、急に熱出てしんどいって」


「…え」


隼「まじでやばそうだから一応Aに報告!」





じゃあね、って一方的に切られた電話

…え?玲於くん?

やばいってなに?

やっぱりずっとしんどかったの?





亜「どうしたの?」


「…亜嵐くん、ごめん」


亜「え?」


「…ほんとにごめん、私帰らなきゃ」


亜「…え、ちょっと、Aちゃん、」


「玲於くん辛いって、熱なんだって、」





本当にごめんねって何回も謝って

走って走って、息も切れて来た頃やっと着いたアパート




「玲於くん!」




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作者名:ゆらん | 作成日時:2017年12月3日 14時

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