スノードロップ ２

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Aside



午後の授業、ハナちゃんと玲於くんとで

いつも通り1番後ろに並んで座るんだけど

真ん中に座ってるハナちゃんがずっと玲於くんのこと問い詰めてる

…なんて言ってるかぜんっぜんわかんないけど



ハナ「…ほんっとありえない、馬鹿すぎる」


玲於「…いやそこまで言います？」


ハナ「…A、体調悪い？」


玲於「え？」


A「…え、悪くないよ？」


玲於「顔色わりいじゃん、帰り病院…あ、なんでもない」


ハナ「…は？連れてってあげなよ」


玲於「…家で寝とけ」


A「…私帰るね」


ハナ「…え、A？」



たいして具合悪くなかったんだけど

病院とかなんとか話してたら本当に具合悪くなってきて

先生に具合悪いから帰りますって早退しちゃった


涙がぽろぽろ出てくるのは、具合が悪いから

そう言い聞かせてマンションまでの道を歩く



亜嵐「…傘もささないでどうしたの」


A「…亜嵐くん」


亜嵐「…あーあ。笑」


A「…冷たい」


亜嵐「そりゃそうだ、びしょ濡れだもん。…おいで」



亜嵐くんちの方が近くて久々の亜嵐くんの家

ご飯作っとくからお風呂入っちゃいな〜って

私のだいすきな優しい声

…そうだ、そうだよ、私の好きな人はこの人だ



A「…お風呂ありがとう」


亜嵐「ん、…すっぴん久々に見た、かわい」


A「…やだ、子供みたいって言われるもん」


亜嵐「…うん、子供みたい」


A「…やっぱり」


亜嵐「ごめんごめん、意地悪した。笑」



お揃いのカップであったかいミルクティー飲んで

インスタントだけどって作ってくれたラーメン食べて



亜嵐「体調、大丈夫？」


A「うん、もしかしたら気のせいだったかも」


亜嵐「なんだそれ。笑」


A「だって今、すっごい元気」


亜嵐「…よかった」


A「…ん？」


亜嵐「…久しぶりに見た、そんな笑ってるとこ」


A「ごめん、」


亜嵐「…俺たち付き合ってんだよね？」


A「付き合ってるよ」


亜嵐「…俺のこと、彼氏として見てくれてる？」


A「…亜嵐くんこそ、私の事、」



言いかけた時ガチャン、って音を立てて落ちた写真たて

あの日、亜嵐くんが風邪引いた時みんなで家に行った時にみた写真

知らない女の子と写ってるやつ



A「…これ、」


亜嵐「…凛ってやつ」


A「凛…」



…お墓に掘られてた名前だ、凛って

月に1回、花束持ってスーツ着て逢いにいってた子だ


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