スノードロップ ２

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玲於side



あの日、Aと亜嵐くんが笑いあってるのを見た時

ああもう俺の入る隙なんてねえんだなって確信した

まさかのその日のうちにマナとか言う子に告られて

もうどうにでもなれ、って思いで付き合った

本当にクズだけど、Aを忘れる為に利用させて貰う


忘れようとすればする程頭に浮かぶのはAで

現実って甘くねえな、なんて思ってる時に

いま1番会いたくないAに会っちゃって



玲於「…ブスになってるよ」


A「…なんでだと思う？」


玲於「俺に彼女ができたから」


A「…自惚れないでよ」



自惚れないでよ、か

そんな事言っといて明らかに元気なくて

今にも泣きそうな顔のA


…そんな顔してんじゃねえよ

お前はどこまで俺を期待させて落とすんだよ



玲於「…一緒に帰れないかも」


A「…うん」



いつものチョコレート、いっこだけ渡して

じゃあねってAに背を向ける

角、曲がろうとした時小さく聞こえた

「おめでとう」って声



マナ「…あ！玲於どこ行ってたの？」


玲於「…別に」


マナ「また塩対応…そうゆうとこも好きだけど！」



付き合いはじめて30分、すでに疲れてる俺

本当にこの子を好きになれるのか

本当にあの子を忘れられるのか



マナ「…あ、あの子と会わないでよ？」


玲於「…あの子？」


マナ「…Aとかいう子」


玲於「…だからあいつとは、」


マナ「わたしあの子きらーい」


玲於「…俺はきらいじゃねえし」


マナ「…まあいいや、彼女はまなだもんね？」



忘れる為に付き合ったのに、俺は何を言ってるんだろう

「俺は嫌いじゃねえし」

こんなの好きって言ってるようなもんじゃねえかよ



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