狂 愛

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玲於side




頭の痛さで目を覚ますと、隣にAはいなくて

リビングに行ったら部屋が綺麗に掃除されてて

ふと視線を外すと大量のゴミ袋が目に留まった

朝から掃除してくれたんだ、


水を飲もうと冷蔵庫にいく途中

いつも飯食ってるテーブルに紙切れが置いてあって




「…誓約書？」




喧嘩した勢いで別れません

浮気はしません

約束は守ります

とか何項目か書かれてて


なんだこれ、

なんて思いながらもにやにやが止まらなくて

ソファで寝てる彼女を優しく起こした




A「…ん？」


「おはよう、A、なにこれ」


A「…あ！ここに印鑑押して」


「だーかーら、なに、これ」


A「すごいでしょ、手作り」


「パソコン？」


A「そう、仕事中にこっそり作ったの」


「…仕事しろよ」


A「ねえ、印鑑押して？」


「はいはい」




引き出しから印鑑取り出して

先に押してあったAの印鑑の枠の隣の枠に押した


はいよって印鑑押したの見せたら

やったーって笑いながら飛びついてきて

やること全部、子供みたい




「これどうすんの？」


A「ん？飾る」


「はあ？どこに？」


A「目立つとこがいいなあ」


「…ふざけんな、寝室とか目立たないとこならまだいいけど」




えーとか言いながらも寝室に向かったAを追うようについていくと

寝室の壁にぶすっと画鋲で止めてて




「…うわお前、壁に穴開けんなって…」


A「え？なんで？」


「引っ越すとき金かかる」


A「引っ越さなきゃいいじゃん、ずっとここに住も、一緒に」


「…そうだね」




どこでこんな人をドキドキさせるような言葉、覚えてくるんだよ

なんて思いながらも

手作りの誓約書が雑に画鋲で止められてるのを見て

不思議と幸せを感じた



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