狂愛 (ページ30)

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Aside

ハナさんに会ってから、いつ別れようって言われるかな

私から言った方がいいのかな

そればっかり考えちゃって

今日も言われなかった、今日も言えなかった

そんな事繰り返してたら1週間、経っちゃって

別れよ、って言われると思ってたのに

なんでか最近ご飯行こうとか、会いたいとか

そんな連絡が前よりも全然増えた

臣「ちょっと痩せた？」

「…え、そんなことないと思うけど」

臣「もっとこっち来て？」

「うん？」

臣「…ごめんな、辛い思いばっかさせて」

「…気にしてないよ、」

臣「…別れたから、ハナとは」

「え？」

ハナさんと別れたの？

私とじゃなくてハナさんと？

じゃあハナさんより私を選んでくれた、ってこと？

私が1番望んでたことなのに

一途に私だけを見てほしいってずっと思ってたはずなのに

もう玲於くんへの気持ちが止められなくなってて

…私の中でどんどん玲於くんが大きくなってる

「…あ、」

臣「ねえ、誰とラインしてんの？」

「友達、だけど」

臣「…見してみ」

「…なんで？」

臣「見せられないような話してんだ？」

「別にそんなんじゃないけど…」

臣「…A、なんで玲於と仲良いの？」

「…いや、だから、普通だってば」

臣「…だったらなんでこんな通知きてる訳？」

運悪く玲於くんからのラインがいっぱい来て

私が見たことないくらい怖い顔してる臣くん

なんか、違う

今までの臣くんと違う、そんな気がした

「…友達、ただの友達だから」

臣「…こんな頻繁に男友達とラインしてる訳？」

「…偶然だよ、臣くんといる時たまたま通知きたってだけでしょ？」

私がそう言った瞬間、手に持ってた私の携帯を

床に向かって思いっきり投げつけた

玲於くんがつけてくれたアイリングが取れて欠けた

頭の中で怖い、という言葉しか出てこなくて

急に豹変した臣くんと

床に落ちた私の携帯と取れたアイリング

臣「…ごめん、」

「…うん」

臣「…ほんっとにごめん、怖かったよな、当たったりしてない？痛くない？」

「…大丈夫だよ」

痛くない？って私の手、掴んで

ごめん、本当にごめん、って繰り返してる

私のこと抱き寄せて、優しく頭撫でてくれて

付き合ったばっかの頃みたいだな、なんて

懐かしい、幸せ…なはずなのに、何かが違う

どうして？

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