狂愛 (ページ19)

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玲於side

事務所でAに会った日から数日が経ったけど

全く連絡が来なくて

完全に臣さんにもってかれたな、なんて付き合ってもないのに勝手に落ち込んでる俺

雨だし寒いから鍋でも食おうってメンバーで飯食ってる時

ブーブーって携帯が鳴った気がして見たら

Aからの不在着信が3件入ってて

「…電話してくる」

隼「マネージャー？」

「まあ、」

適当に誤魔化して個室からでてAに電話を掛ける

３回目のコール音が鳴ったあと

A「…玲於くん、」

「ごめんごめん、気付かなかった」

どうした？って聞いても雨のザーッて音しか聞こえない

あれ？って画面見ても繋がったままだし

「A？」

A「…あのね」

「…え、まって、泣いてる？」

A「…まあ」

「どうしたの、今どこにいる？」

A「…嫌だ、しんどい、」

「…まってて、すぐ行く」

メンバーにごめんって謝って

えー、って言うブーイングも押し切って

タクシー待ってる時間ももったいないから

雨の中、傘さして走った

「…A、どうしたの。傘は？」

A「…傘おいてきちゃった、」

「ばか、風邪ひく」

雨の中、傘もささずに駅前のベンチに座ってて

髪も服も靴もびしょ濡れで

自分も濡れるとかそんな事どうでもよくて

その場でびしょ濡れのAを抱きしめた

「大丈夫だから、な」

A「…濡れるよ」

「そんなんどうでもいい」

A「…ごめんね、ご飯食べてたんでしょ」

「…いいから、」

俺もAもびしょ濡れだから

とりあえず俺の家に連れてきた

とりあえずシャワー浴びてもらって

熱いお茶、出したら泣き出しちゃって

「…泣かない泣かない」

A「…ごめん」

「なんかあった？」

泣いてるAをしばらく見守って

落ち着いた頃、

A「あのね、」

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