紅葉狩りのお話 ページ4
「あらあAちゃんじゃない」
「こんにちは、大家さん」
ある日大学から帰ってくると丁度大家さんの買い物帰りと遭遇した。暫く話していると、突然その内容は隼くんの話に。
あなた達付き合ってるんでしょ〜、どこか旅行とか行ったの？という問いに私は首を振る。多少は近場とか行ったけどね、お互いなかなかそんな時間も取れずなんとなく二人でいるのが好きだからあまりどこかには行っていない。
すると大家さんは大層驚いた様子で「ええ！？」と叫んだ。な、何かまずいことでも言っただろうか。
「それはダメよAちゃん！年頃の女の子でしょう！？」
「いやもう年頃って程の女の子じゃないですけどね…」
「若いうちに行っておける場所には行っておかなきゃダメよ！あっそうだ、私のこの前福引で日帰りお食事券当たったんだわ、ペア旅行なんだけど私なんか主人帰ってこないし、あなた達二人で行ってきなさいな！」
「え、ああ、いやそんな…」
「そこで待っててね、直ぐ取ってくるから！」
そう言い残して大家さんは引き止める間も無く部屋に戻り、宣言通り直ぐに戻ってきて私に二枚のチケットを手渡した。そこは絶景の紅葉スポットで有名な旅館。こ、こんないい所のチケット、貰ってしまっていいのだろうか。気持ちだけ貰おうと返そうとするも、私も誰かに楽しんで行ってもらったほうがいいから、と頑なに受け取ってもらえなかった。ので、ありがたく頂くことにした。
「お土産よろしくね」と約束をし、早速隼くんに報告をする。その日は空いているとのことで、急遽私達のプチ旅行(日帰り)が決まった。
▽△
「す、凄い」
「見頃だな」
旅行当日、バスから降りた私達は目の前の光景に思わず絶句する。青い空にそれを彩るように広がる赤や橙、黄色の天井、それが落ちて散りばめられた道は絵画のように鮮やかだ。秋の連休ということもあり、人はそこそこ多いがそこまで気にするほどではない。
現在の時刻は夕方。お食事券とだけあってその内容は少し紅葉を見てからそのまま旅館に行き、ご飯を食べて帰るというシンプルなもの。寧ろ移動時間の方が長い気がするが破格の参加費五千円のみなので申し分ない内容だろう。
天気にも気温にも恵まれ最高に過ごしやすく、他のチケットのツアー客もわああと歓声をあげている。この場所にまた何時何分に集合でお願いいたします、とのガイドさんの声を聞いてツアー客は散り散りになった。
私達も行こっか、と手を取り紅葉の道を踏んだ。
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莉羅 - 何回も何回もフルリさんの『おおかみさんの云うとおり』を読んでます！！！しかし、更新が止まって最近は読んでいなかったのですが、、今日見てみたら新しいお話が、、!!!嬉しいです！！！これからも応援しています。そして続きを楽しみにしています！ (2020年1月2日 22時) (
レス) id: e4a28bfa67 (このIDを非表示/違反報告)
フルリ(プロフ) - ゆおさん» ありがとうございます！！！最近全く更新できていなかったのですが1年も前も作品を読んでいただけて嬉しいです！ (2019年7月25日 3時) (レス) id: d10d29f4b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆお - 続きを楽しみに待っています！ (2019年3月24日 23時) (レス) id: e4a28bfa67 (このIDを非表示/違反報告)
フルリ(プロフ) - amyさん» amyさんコメントともに、三作目も読んでいただきありがとうございます！こちらこそ、続けて欲しいというお言葉とても嬉しかったです…！これからも頑張りますので、どうぞ完結まで宜しくお願い致します(^｡^) (2018年5月19日 22時) (レス) id: b6276197f5 (このIDを非表示/違反報告)
amy(プロフ) - 3作目制作おめでとうございます！この前はコメントありがとうございました。コメントを返していただいたこと、3作目が続いたこと、とても嬉しく思います！これからも応援しています(^o^) (2018年5月19日 12時) (レス) id: 195e3fe04b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フルリ | 作成日時：2018年5月16日 20時
