24話 ページ25
白布side
ー文化祭当日ー
「コスプレって何やるんですかね？？やっぱ王道でメイドとか！？」
「何言ってんだ五色、王道は警察だろ」
「…」
太一と清原の教室まで行こうと歩いていたら、廊下で五色と合流点したため、こいつと1年5組まで向かう。
"コスプレ喫茶"とかわいく描かれた看板を横目に教室に入る。
「…なっ！」
一瞬誰だかわからなかった。
いつもは下ろしている髪を高めの位置でふたつに団子で結んでいる。
「チャイナ…ドレス………いいな」(ง ˙-˙ )ง
と、うしろで太一の声が聞こえた。
隣からは「轟さん、セーラー服だあ〜！」という5色の声が。
清原に話しかけようとした、が、1人の女が近付いてきて俺が自分でも表情が歪んだことが分かる。
「なんだお前ら来たのかよ
シラスとおかっぱ隣に並ぶとかギャグかよw」
「ああ？お前俺は先輩だぞ」
「お前は私の先輩では無い。
わかったかシラス野郎」
「年上には敬語を使えってんだよ
常識もなってねえのか」
「は？『こんにちはっ♡(裏声』って言うより『おっす』、の方が早いじゃねえか。
そのわずか0.5秒の差も、1年通すと182.5秒！
そのタイムロスをお前のために使うなどあほらしいわ」
会話の内容からわかるように、俺はこいつと仲が悪い。
名前は久保 理々杏
清原と同じ1年だ。
清原と一緒にいる所を何度か見かけたことがあり、仲はいいらしい。
しかし口が悪い。
初対面からこの様子だったのだ。
そして＿＿＿
「え、牛島若利っていうの！？なんか名前強そーw」
「そうか。」
「え、まじ？若干いじられてることに気付いてない？もしや天然？
何も無いところで転んで『あっ、いったあ〜い』ってやつ！
天然！？」
「俺は天然物では無いぞ」
「やっば！この人本物じゃん！面白すこw」
天童「わかる〜若利クンちょー面白いよネ〜」
「やっば！髪赤！なんかクネクネしてるし！まじ癖強いんですけどw」
そして瀬見さんに対し…
「お前あれだろ。顔かっこいいけど彼女できても3ヶ月で別れるタイプだろ」
と言い放った。
「バレー部3年半端ねえ〜」
と言っていたが、誰にでも平気で毒を吐く、まさに顔だけの糞女だ。
「てめえ今失礼なこと考えたろ」
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作者名：プリン猫 | 作成日時：2020年4月20日 0時
