付きまといに偽名名乗ったらマネージャーすることになったんだけど。【ハイキュー】【黒尾鉄朗】【孤爪研磨】

37、寂しいよ ページ38

まっすぐにわたしを見つめる目。

誤魔化しは…









無駄だろうな。







「リエーフ、急にごめんね

さっきも言った通り、わたしは大阪に引っ越すことになったの。

少し前に決まったことなんだけどね、まだみんなには言えてなくて…」



「なんで…そんな急に……」







そうだよね、びっくりだよね。

でも、急にじゃないの、ずっとわたしは隠してたの





「どこかで…これは本当は嘘で、まだみんなといられるって信じていたかったの、

どこかで期待してた。
ううん、これは言い訳だよね。急にいなくなったら迷惑がかかることもわかってたのに…

認めたくなかっただけなんだ、きっと。」





最後の最後で、残っていいよって……

卒業まで待つよって…

言ってくれないか期待してたんだ。





そんな……………

悲しそうな顔しないでよ…っ




「みんなに言うのが怖かったのっ！

言ったら、もう会えないような気がしたの！」


リエーフの目には涙が溜まっている。
今にも泣き出してしまいそう。






「引っ越しって…いつなんですか…？」

「！」









これを言ったら、怒るかな。

泣いちゃうかな。





ああ、言いたくないなあ

こんなことになるなら、はじめから言っておけばよかった。



気付いたらわたしの目から涙が溢れて止まらなかった。



「もうね……………………2週間もないの」






「そんなっ！」




「ごめんっ、ごめんねっ……


私のせいでごめんねっ…

行きたくないよっ みんなと一緒にいたいよっ


春高みんなで行くって言った！




みんなと離れるのは









寂しいよ…………………」









部活開始 10分前、体育館裏で
わたしは声を上げて、リエーフは、ただ静かに泣いていた。

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