29、バックハグはわたしから。 ページ30
Aside
目を覚ますと見慣れない天井が視界に入った。
薬品独特の匂いでここが保健室であることが分かる。
起き上がろうとするも頭痛が襲ってきて起き上がれない。
…倒れちゃったのかな。
しばらくベッドで横たわっていると人影が見え、カーテンが開かれた。
「あ、起きた？大丈夫か？」
起き上がろうとするとまだ寝とけ、と寝かされた。
「まだ昼休みだから良くなったら戻ってきな」
「…すみません、ありがとうございます…」
黒尾先輩は、わたしが昼休みになった途端倒れたこと、症状は軽い熱中症と睡眠不足であることを教えてくれた。
「おっまえなー、けんm」ガラッ
黒尾先輩が何かを言いかけた時勢いよく扉が開かれた。
「Aっ」
走ってきたのか、少し息を切らした研磨が入ってきた。
「あ、研磨もごめんね…迷惑かけちゃって…」
「水分はちゃんととって！
たまには日陰に入って休憩して！
無理しない！睡眠不足って何！」
「はい…」
一気に話したからか、研摩は少し息切れしている。
研磨の大きな声に少し驚いて呆然としていると
じゃあ、と研磨は保健室から出ていった。
「研磨…怒っちゃったかな」
「あんなんだけどな、ここまで運んできたの研磨だから」
え？研磨が？
「まっさきに姫抱きして連れてきてくれたんだから、あとで礼言っとけよー？」
「はい、」
そうなんだ。
研磨が運んでくれたんだ。
さっき少し怒ってたのも心配してくれたからなんだよね。
「黒尾先輩、わたしもう大丈夫です」
黒尾先輩と保健室から出てご飯を食べたあとすぐ体育館へ向かった。
体育館へ入るとみんなが私の方を向いて声をかけてくれたけど、得点板の前で靴紐を結んでいる研磨に近付いて後ろから抱きしめた。
研磨は少しビクッとして
暑いよ、とだけ言ってきた。
「ありがとう
心配してくれたんだね。
いきなり倒れて、研磨も怖かったよね。
運んでくれたの、研磨だって聞いた。
研磨はいつも、わたしを助けてくれるね。
ありがとう＿＿＿だいすき」
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紅蓮藜蘿蒼華(プロフ) - 最高でした。最後、バレー部でわちゃわちゃして終わるのすごい好きです。お疲れ様でした。 (2021年3月24日 0時) (
レス) id: 881a85b4e3 (このIDを非表示/違反報告)
奏空(プロフ) - 最高でした (2020年6月12日 15時) (レス) id: a100a8c28e (このIDを非表示/違反報告)
福 - もう最後号泣です (2020年5月9日 0時) (レス) id: 2b1a6cecc8 (このIDを非表示/違反報告)
そら - 最高でした…… (2020年5月4日 15時) (レス) id: d89abf58ed (このIDを非表示/違反報告)
しろねこ(プロフ) - みどりさん» 指摘のようになってしまってすみません！！ありがとうございます！！音駒推し校なのでこの話嬉しかったし面白かったです！！ (2020年4月16日 17時) (レス) id: 3889f6e1ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プリン猫 | 作成日時：2020年3月24日 18時
