アレクサンドライト ページ4
【Joshua Side】
宝石を散らばせた様な夜景に、Aは感動の声を聞かせてくれる。日が落ちきり真っ黒な空は、キラキラと光るビル街の明かりを一層と引き立たせていた。夜景にも劣らないほど瞳を輝かせるAが、あまりにも可愛いものだから僕からは堪らずふふっと楽しそうに笑う声が漏れた。そんな僕に気づいたAは自分の現状を思い出したのか、慌てて居住まいを正している。そんなに緊張することでもないんだけどな、僕の考えが伝わったのかAはその柔らかな頬を膨らませ恥ずかしげに僕を睨み見た。
「嬉しいけれど……そんなに見つめられると、照れちゃうんだけどな」
「ねえ、ジス。なんで今日はわたしだけなの?」
「偶には2人きりも悪くないじゃない?」
今日は強くAと居たいっていう、僕の我が儘だよ。夜景に負けない様キラキラと輝く笑みを浮かべる。嘘であって嘘じゃない僕の本音。Aと一緒に居れるなら、そこがどんな所であっても構わないんだ。でも、それは2人きりじゃないと意味をなさないの君は気づいているのかな?
抜けがけだってジョンハニに責められても、シュアヒョン狡いとスングァニにいじけられても僕は構わないんだ。だって、君以外は二の次だから−−−
「…A、照れてる?」
「ええ、照れております」
「顔真っ赤だよ?」
「存じ上げております」
「大好きだよ、A」
「ジスの馬鹿」
君の顔はお酒をそこまで飲んでいないと言うのに真っ赤に染まっていて、僕への返答がよく分からない敬語になって、この瞬間君の全てが僕だけなんだと思い上がる。Aは純粋で素直な女の子。そして僕達の中で1番嘘をつくのが下手くそだ。
僕が肩を震わせながら笑っていると「もう!」と言いつつ目の前の料理を口に運んだ。揶揄ってごめんねと謝りながらも、君と接する1分1秒で僕の気持ちはAに持っていかれてしまう。
「Aって、天使みたい」
「天使?ハニのこと?」
「…ううん、違うよ。ジョンハニとは別で、Aも天使だと僕は思うな」
自分の言葉に後悔した。僕といるこの時間だけでも、他の男のことは考えて欲しくなかった。それなのに自ら墓穴を掘って、自ら嫌悪に陥る。Aが天使だと思ったのは本当に出会った時からで、僕はその微笑みをきっと壊してしまいたいんだ。ごめんね、A。誰にも秘密だけど、僕は君を汚したいって思ってる。
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もも(プロフ) - とても面白いです!他のメンバーのお話などは書かれないのですか?ぜひ書いて欲しいです! (2018年12月28日 19時) (レス) id: b873ccb9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろぼっとぱんち | 作成日時:2018年2月24日 1時