薔薇を愛でる。 (ページ12)

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あなた専用ヒーローページ12

【Seungkwan Side】

「珍しいですね、Aヌナ」
「うーん、…なんかボーッとしちゃってさ」
「考えすぎちゃうとこ、ヌナの悪いところですよ！」
「ありがとね、スングァナ」

ヌナを心配そうに見つめれば、大丈夫だよって笑ってくれた。キッチンにはAヌナの代わりに料理をする、ジュニヒョンとミンギュヒョン。他のメンバーはまだ帰ってきていなかったり自室にいたり、お風呂に入りに行っていて、リビングのソファーにはヌナ。そして、その前に救急箱片手に膝をつく僕。

包丁でパックリいったのだろうか、ヌナの白い指は真っ赤に染まっていて見ているだけでも痛そうだった。赤に気をつけながら、ティッシュでそっと拭き取り、消毒をして絆創膏を貼り終える。綺麗とは言えないその出来に、苦笑いが漏れてしまう。それでもAヌナは、スングァナが手当してくれて助かったと嬉しそうにしてくれた。

「ミンギュもジュンフィもごめんね。ありがとう、代わるよ？」
「だめだめ！Aヌナは座ってスングァニと話でもしてて！」
「そろそろ他の奴らも帰ってくるし、俺とミンギュで今日はやるから大丈夫だよ」
「でも、…申し訳ないし」
「スングァナ～！Aヌナ連れてって」
「ミンギュヒョン任せて下さい！」

手当を終えたあと優しく僕の頭を撫でたヌナは、そのままキッチンの方へと足を運ぶ。心配になってついていけば、ヒョンたちによってキッチンから追い出されるAヌナ。ミンギュヒョンの声に待ってましたと言わんばかりに、キッチンに顔を出しそっとヌナの腕を引く。不満そうにヒョンたちを睨み見ている顔が可愛らしい、なんて思ってしまう。

いつも僕たちのために一生懸命やってくれてるんだから、今日くらいヒョンたちに甘えたっていいんじゃないですか？

「いざ休むとなると、なんか急に眠たくなってくるなあ」
「なんでですか、Aヌナ！僕とお話しましょうよ～！」

２人でまたソファーに戻る。Aヌナの隣に腰かければ、んーと背もたれに頭を預けるヌナ。ちょっと寂しい。折角ヌナと２人きりで話せるチャンスなのに。Aヌナは嬉しくないのかな？

「あれ？……スングァナ」
「どうしました？ヌナ」
「もしかして、痩せた？」

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