２６メートル ページ27
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「……帰りたいのだ」
「あ？」
「帰らなきゃいけない、気がするのだ」
何かを感じた。風鈴が何かを知らせた。
我が家に、彼らに何か良からぬ事が起きると
チリンチリンと目の前で揺れる風鈴の音を聞くたびにAの焦燥は募り、心拍を速める
馬鹿みたいに浮かべていた笑顔が消え、鬼気迫る瞳に少し目を見開いたが、荼毘が出入り口の前に立ち塞がり、Mrとスピナーも腰を上げる
黒霧も警戒態勢に入った
死柄木だけが、座ったまま彼女を睨み上げる
「今更逃げる気か」
「……逃げない。けど、治崎が」
「ダメだ。おまえは人質としてここにいることを忘れるな」
忘れた覚えはない。ここにいれば治崎の仕事がうまく行くと分かっている。けれど一度速まった心臓は収まってくれない
A自身、治崎のやっている事が良い事なんて思っていない。壊理に対して何をしているのか。それも分かっている
けれどその上で彼らに懐き、心配をする
そんなもの不要だと笑い飛ばす彼らの声など耳を貸さない。
そんな彼女は今、何が起きているのか確かめたかった
「お願いなのだ。一目でいいから、行かせて欲しいのだ！」
「ダメだ
分かってるだろ。例えここから逃げられたとして、そう易々と行ける距離じゃない」
そう言われて仕舞えば、もう何も言えない
寂しそうに風鈴を見つめると、前と何も変わらない綺麗な音を奏でている
「心配するな。すぐに会えるさ」
そうやって歪に笑った死柄木に顔を歪めるA
出来ることの範囲なんてたかが知れている。そう嘲笑われたようで、力なくその場にまた座り込んだ
組長が横たわる部屋の風鈴は、落ちて割れていた
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雅榴(プロフ) - クロスさん» 今速攻で直してきました。いや申し訳ない……ほんっと土下座ものです。(土下座) ご指摘ありがとうございました (2017年11月26日 15時) (
レス) id: cad46f67b3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - みぃちゃん，ｍさん» オーバーホール、良いですよね！マスクを取っても裏切らない顔面偏差値には脱帽ものです。読んでくださりありがとうございました！今後ともどうぞ雅榴をよろしくお願いします！コメントありがとうございました！ (2017年11月26日 15時) (レス) id: cad46f67b3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 唐揚げちゃんさん» 誰かをもっと好きになってもらえる、そんな作品が書けてこちらとしても光栄です。数ある中から選んでくださりありがとうございました！今後ともどうぞ雅榴をよろしくお願いします！コメントありがとうございました！ (2017年11月26日 15時) (レス) id: cad46f67b3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 清さん» ありがたいお言葉ありがとうございます！是非次回作も(決まってませんが)見て頂けたら嬉しいです。コメントありがとうございました！今後ともどうぞ雅榴をよろしくお願いします！ (2017年11月26日 15時) (レス) id: cad46f67b3 (このIDを非表示/違反報告)
クロス - 完結してたので一気見しようとおもって見ていたらちょっと思ったことが。 23話の『盗野』って『窃野』だと思います。違ってたらすみません。 (2017年11月26日 15時) (レス) id: 2744c424c9 (このIDを非表示/違反報告)
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