貴方の知らない狂気【死柄木弔(兄)】 ページ5
，
壊して守る
ロクな人生送って来なかった中で、妹の存在は何にも代え難いものだ。
『兄ちゃん』と呼んではしゃいでいた姿は懐かしいが、格好がつかないと先生に矯正され『兄さん』呼びに。少し腑に落ちなかった
別に格好なんざ気にしていないし、格好を気にして妹の何かを潰すなら、いくら先生と言えど不満はある。先生じゃなきゃ殺したいけれど
「あ、いた兄さん！」
「……何」
「いや、なァんにも？ただ暇だから喋りたくなっただァけ」
照れ臭そうに言うAに、堪らなくむず痒い気持ちが溢れる。思わず頭を撫でた。目を細める妹も愛おしい。黒霧が呆れたような雰囲気を放っているが知らない。
「死柄木A、何かご用意しましょうか」
「ほんとォ！なら、黒霧さんお得意のサンドウィッチお願い」
微笑んだAに答えるように二つ返事をする黒霧をジト目で見れば、睨まないでくださいと咎められた。
妹の話を聞きながら時間を潰していればすぐに来たサンドウィッチに、嬉しそうにかぶりつく
「黒霧さんの料理、周知の事実だけどやっぱり美味しいねェ。」
「黒霧、料理教えろ」
「死柄木弔……」
こんなにもくだらない会話にケタケタ笑う妹
すっかり食べきったら眠くなったのか、欠伸を噛み殺して部屋にノラリクラリと帰って行く
「……荼毘」
「情報ならMr.が手に入れてある
今は別室だ」
「よくやった」
いつの間にか部屋にいた荼毘。淡々と言葉を放った
興味の無さそうな声音になど気にせず荼毘の言った別室へと足を向けた
「……全く、仕方のない方だ」
「仕方ねぇで済まされねぇだろ、アレ」
「既に慣れましたよ」
「慣れていいのか……」
別室からの物音には耳を傾けたくない。
荼毘は顔を顰めながらもカウンターの椅子に腰掛けた
「いきなり、Aに接触した奴ら見境なく調べろって言われたMr.の顔みたか」
「あの人顔出さないでしょう」
「語弊だ。物凄く微妙な声音だったな」
「……あの人
彼の持つ二種類の狂気は似ているようで違う。
世界を壊さんとする狂気と、妹という存在を守る狂気。
過去を共有したからこそ、妹と兄の、あの二人の世界観を壊されることを何より恐れ、慄き、嫌う。
「達……？待て、それは」
「荼毘も、あまり彼らの世界には干渉しないことをお勧めします」
仲間と言えど、彼は見境がないのだから。
そう言葉を零した刹那、別室からはいくつもの阿鼻叫喚が響き渡り、荼毘は再度顔を顰めた
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ひよこ - 追記・あれ、これ完結してますね。最後までよく読まずにコメントしてしまい、申し訳ありませんでした．．．！ですが、僕(女)がさっきコメントで書いたアイデアは、時間があればぜひ書いていただけるとうれしいです((とにかく、申し訳ありませんでしたッッ！！ (2021年10月22日 19時) (
レス) id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - えっと、闇堕ちではなく、ヒーローのキャラも元から敵って感じの．．．あと夢主がエリちゃん的ポジションの話とかも見たいので．．．初対面なのにすみません、よろしくお願いします。 (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - ひよこです。えっと．．．けっこう前の作品を見てくれるか分かんないですが、キャラが全員敵設定の続編希望してもよろしいでしょうか．．？なんか、ヒーローの夢主への歪んだ愛、みたいな。できれば、考えていただけるとうれしいです。 (2021年10月22日 19時) (レス) @page46 id: 9441486e53 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 降魔さん» 致命的ミスですね、申し訳ないです……かなり前の作品なので見直すこともなくなって気付きませんでした、ご指摘ありがとうございます。また何かあったらコメントしてくださると嬉しいです。今後ともよろしくお願いします、コメントありがとうございました！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
降魔(プロフ) - ページ26のミリオの苗字の漢字が違っています。 正しくは「通形ミリオ」です。 なんか喧嘩腰ですみません、面白いです頑張ってください (2020年4月6日 16時) (レス) id: 6d6843d9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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