49話 ページ5
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入り口から堂々と入ってきた、明らかに良くなさそうな連中。家臣さん達の発言から察するに、ホーディとバンダー・デッケンという人らしい。後者は聞き覚えがありすぎるね。
疑い深い家臣さんの間違いだらけな考察_____あれと仲間なわけがない_____を聞き流しつつ、場の流れに任せているとバンダー・デッケンが離脱した。しらほしがどうとか嫁がどうとか。
それを見て号泣するネプチューン。どうも人魚姫にとって害ある人で、愛娘たるお姫様が心配みたいだ。流石に金銀財宝はともかく兵士の命は差し出さない方がいいよ。
ホーディとかアーロンとか、なんだか複雑そう。
話すだけ話して満足したのか、ホーディが王宮の壁に手を当てた。
「��
バキキッ！！と巨大な亀裂が壁に走る。そのままバキバキと握り続け、一気に壁が瓦解し_______なだれ込む海水。
「しまった、城内に海水が！」
「ああああ〜！！大変ですよ、コレ〜〜！！！」
「ジャハハハ……！」
「おい伏せろ！アレが来るぞ！」
「ヤベェ�狄綸��瓩�！！」
ホーディが、海水を纏った腕を振り上げた。
「��
_______ドドドドド！！！
弾丸のような勢いで、縛られたままの兵士たちに襲いかかるそれは、水だ。ただの水滴が矢となり無抵抗の兵士達を襲っている。
ネプチューンが兵士を庇うために上体を倒し盾となるが、それを嘲笑うホーディ。敵の目的はあくまでネプチューン達であり、こちらは歯牙にも掛けないからこそ被害がないが、見ていて気持ちいいものではない。
「_______一刀流��
海面ごと縦に走る斬撃が、ホーディを襲う。
しかしそれをかわすでもなく、仲間を盾にして免れた。
ブルックさん曰く、ナミさんもどこかへ行った。多分ケイミーさんと逃げたんだ、何か気になることもあったようだしそれがいい。
無事に返すという交渉が決裂した以上、縛る意味はない。
どんどん水かさが増して既に腰まで覆われている中、なんとか懐のナイフで縄を切っていく。動き辛くてたまらない。
とはいえ念の為、拝借しておいてよかった。
「ゾロくん、そのまま潜って！」
「！」
大きく息を吸い込もうとしたゾロくんを制すると、大人しく潜ってくれた。信頼に感謝しつつ、同じように潜って懐から取り出したサンゴのスイッチを押す。サンゴから生まれたシャボンが、ゾロくんの顔をヘルメットのように覆う。
「これは……」
「(が、ん、ば、れ)」
「……任せろ」
悪人のような笑みに、思わず安堵の笑顔が漏れた。
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