76話 ページ27
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鋭く裂かれた頬が、ヒビ割れていく。
崩壊しかけていた小さな瓦礫。それが咲月に降りかかった時、彼女を咥えていた爆豪が小さな爆破で吹き飛ばしたものの一瞬間に合わなかった。
呆然と目を見開く咲月と、咄嗟に口を離してしまう爆豪。
どうにかして止めなければと緑谷が手を伸ばした刹那_______彼女の目がグリンと裏を向いた。
「ぁ、ああ、ああああああああアアアアアッ！！！」
頬から吹き出した血が赤い薔薇の咲き誇る蔦へと変わる。
崩壊は蔦へ移るも、その先にいる彼女の全てを崩壊しようと襲い掛かる。
ヒビ割れて裂けた頬から噴水のように伸びる蔦は伸びた先から崩壊していく。だがそれに負けず劣らずの勢いで蔦も伸びているので拮抗している状態だ。
「まずい、かっちゃん！！」
「分かっとるわァ！！」
_______�犖沈��瓩遼汁�。
本能的に察知した死の気配に、彼女の�犖沈��瓩�体内の水分全てを使って抗おうとしている。止めようにも本人は錯乱していて声は届かないだろう。
彼女の個性が花であることも、体内の水分を使っていることも、知っているのはここには緑谷と爆豪しかいない。
見るからに青ざめて干からびていく咲月に、崩壊を待たずに死ぬと理解した爆豪が開いた手のひらに反対の手で丸を作り、照準を定める。
「最大火力_______A.P.ショットォ！！」
弾丸のように飛び出した爆破が崩壊していない蔦に着弾。爆発し、崩壊する蔦と彼女を切り離した。
白目を向いたまま倒れていく彼女の頬はやはりヒビ割れているが、崩壊はしていない。ハッと周囲を見ると建物の崩壊自体も止まっていた。
「咲月さん！！聞こえる！？」
「一旦先に離れるぞ緑谷、またいつ崩壊が来るかわからねェ」
「ケロ、轟ちゃんの言う通りよ。Aちゃんの顔はこれで拭いてあげて」
気を失った咲月を緑谷が支え、蛙吹が手渡したハンカチで顔の右半分を覆う血を拭う。
ヒビ割れが残る裂傷は鼻筋から右耳下にまで伸びており、暴走の影響で重度の脱水症状と貧血を引き起こしている。
荒く微かな呼吸で生きているとようやく分かるほどの重傷だ。
「Aちゃんは私らで連れていくから、デクくん達は避難誘導お願い！梅雨ちゃん！」
「任せて。子ども達には悪いけど今はAちゃんが最優先ね」
麗日が個性で浮かばせて蛙吹が彼女の胴体を舌で巻き取りピョンピョンと身軽に跳ねてあっという間に見えなくなった。
「っ……！！」
固く強く奥歯を噛み締める緑谷。それを見た後に咲月の行った方向を見て、爆豪は一つ舌打ちを漏らしてすぐに動き出した。
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たに - 面白かったです！終わり方もめっちゃ良かったです！！素晴らしい作品をありがとうございます！ (1月7日 15時) (
レス) @page49 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 爆豪ママ強いｯｯｯｯｯｯ…そして爆豪ｯｯｯｯｯｯ(ただいま語彙力喪失中) (12月3日 15時) (レス) @page32 id: d42f7f8d81 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - とよさん» 天の上！？バッキュンバッキュン！！？ 不意を突かれて笑ってしまいました、ありがたいコメントありがとうございます(笑)。私としましても楽しく書けた懐かしい作品だったので、読んで頂けて嬉しいです。楽しんで頂けたなら幸いです。改めて、ありがとうございました！ (2023年3月17日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
とよ(プロフ) - 初コメ失礼します。心操君の夢小説あんまり無かったからこんな良作見たかって私は大変幸せです。改めて完結おめでとうございます。これからも二人を天の上で微笑ましく眺めていたいです。とっても面白くてハラハラバッキュンバッキュンな神作をありがとうございました。 (2023年3月17日 8時) (レス) @page49 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 気に入ってくださってありがとうございます〜！出来る限りちょっと直球すぎるけど可愛い女の子を目指したので嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2022年8月18日 3時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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