69話 ページ20
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「どんなヒーローだろうな、心操」
「さあ」
「経営科のあの子から聞いてないん？」
「……最近は連絡とってないから」
何度もメッセージを送ろうと思った。学校でも探した。
けどどの面下げて「謝りたい」なんて言えるんだと、いつも踏み留まる。
最近は比較的鳴りを潜めた自分への悪態は、中学の時が多分一番酷かった。正直それ自体日常のことだったから詳細に覚えていない。
けれど暇があれば話したような近い仲で、気を許していたこともあって心のうちに留めていた悪態はよく漏れ出ていた。案外人の発言を覚えている咲月はそれこそうんざりしただろう。
目の前のニヤニヤし出した友人二人に思わず顔を顰める。なにかと咲月のことでからかってくるから対応も慣れたけど、面倒だと思わないわけじゃない。
「寂しいんじゃね〜の〜？心操、案外寂しがりだもんな」
「うるさいな、そんなことないよ」
「ど〜かな〜？会いたくってたまんないんじゃないの〜？」
そりゃ会えるなら会いたいさ。
また顔見て笑い合えるならそうしたいよ。
でも、自分のせいだから。
俺自身が傷付けて泣かせて、手酷い裏切りをしてしまったんだから。
「そう思う、資格もないよ」
不意に出た言葉に友人二人が黙り込んでしまって、慌てて訂正しようとした瞬間ホールの明かりが消えた。
既に半数の発表が終わり、壇上に上がった咲月と(確かB組の)黒色。とても久々な気がする彼女は真っ直ぐ、凛と前を向いていた。
「_______どんな�犖沈��瓩任癲▲辧璽蹇爾砲覆譴襦�それを知って欲しくて、発表させて頂きます」
思わず目を見開いた俺を待ってくれない大きなスクリーン。映し出されたのは薄暗い路地裏を一人俯き気味に歩く黒色。顔を上げた先は明るい人が行き交う表通り。
「……表に出たら怖がられる」
黒色が呟くのと同時にたくさんの副音声。不気味とか怖いとか、なじるような声に黒色の目線が更に下がる。
「きゃあ！！」
「！」
表通りの方から叫び。ハッと顔を上げた黒色が見たのは、
暴れる敵に何も出来ないらしい他のヒーローを見た黒色は、日陰の中で踏み留まっていた足を躊躇わず、日の下へと踏み出した。
そのまま人波の影に紛れ、泳ぐように一気に敵の足元へと突き進む。敵の死角から肩まで出して、首元に巻いていたヒーローコスチューム、捕縛布を投げた。
「心操のやつじゃん」
友人の声に答える余裕はなかった。
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たに - 面白かったです！終わり方もめっちゃ良かったです！！素晴らしい作品をありがとうございます！ (1月7日 15時) (
レス) @page49 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 爆豪ママ強いｯｯｯｯｯｯ…そして爆豪ｯｯｯｯｯｯ(ただいま語彙力喪失中) (12月3日 15時) (レス) @page32 id: d42f7f8d81 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - とよさん» 天の上！？バッキュンバッキュン！！？ 不意を突かれて笑ってしまいました、ありがたいコメントありがとうございます(笑)。私としましても楽しく書けた懐かしい作品だったので、読んで頂けて嬉しいです。楽しんで頂けたなら幸いです。改めて、ありがとうございました！ (2023年3月17日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
とよ(プロフ) - 初コメ失礼します。心操君の夢小説あんまり無かったからこんな良作見たかって私は大変幸せです。改めて完結おめでとうございます。これからも二人を天の上で微笑ましく眺めていたいです。とっても面白くてハラハラバッキュンバッキュンな神作をありがとうございました。 (2023年3月17日 8時) (レス) @page49 id: d1624c287f (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 気に入ってくださってありがとうございます〜！出来る限りちょっと直球すぎるけど可愛い女の子を目指したので嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2022年8月18日 3時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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