開久の忠犬 番外編

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すっかりあの派手な服に比べると地味目な服に着替えた紅野さん達。なんだその柄、と突っ込みたくなるものもあるがお口ミッフィー。
因みに私は今朝方は一緒ではなかったので着替えなくても大丈夫だろうからとそのままだ


「あ、開久くん達血眼じゃぁん」

「案の定 開久くん達は俺達に気付かないみたいだし、のんびりとリサーチを続けますかぁ」


またなんか手ェ出してるし……
喧嘩はレジャー、つまり暇潰しだったり余興だと思ってるこの人はヤバそうな輩がいたら安易に手を出してしまう。ヤクザもんとかその筋には手を出さないから、その辺の信頼はあるけどさ

だから遠征はヤなんだよ。
気ィ張り巡らさなきゃいけないし


ため息を吐いている間にまた誰かを呼び止めた紅野さん。青のブレザーの二人は見るからにツッパリだ
しかしぱっと見は全く喧嘩なんてして無さそうな紅野さんには舐めた態度を取っている。
まぁ、うん。彼に罪は無いよね

しかし紅野さんの気が短いのは熟知している岩田さんが代わりというように、そこらにあったゴミ箱を背後からぶつけた


「てぇめぇ！！」


ブチ切れた彼に、左右から二人が殴ってがら空きの腹に蹴りを入れる紅野さん
助けに入った舎弟みたいなのも引き剥がした


「っと、ごめんねーおにーさん」


怪我人増やされても困るし、寝ててもらおう
こちらに蹴られてよろめいて来たその人の肩を掴んで固定し、腹に膝を入れた
結構弱いのか、そのまま沈んだので端っこの方へと引っ張っていく


ふと紅野さんの方を見るとゴミ箱を頭にかぶせて箒やらで叩きまくってる。え、なにあれ
しかもなんか誰もいない方に突っ込んでって自転車に体当たりして自滅してるし


「さて、んー？
よいしょぁ」


肩を掴んで息も絶え絶えなその人を起き上がらせる
しかし起き上がって来たその人の目は、とても戦意喪失なんて目じゃない。寧ろ一発報いてやる気だ


「三橋と伊藤の居場所、教えて」

「俺はアイツらに興味はねェんだーーーッ！？」

「…………ぁっぶな」


案の定、紅野さんに言葉を返すと同時に頭突きを食らわせようとしたブレザーの人。
即座に駆け寄って肩を掴んで地面に押し付ける。
前に出した首は間一髪 当たることはなかった。マジでキレさせたらめんどくさいから本当やめてほしい


「お、お嬢さん……」

「うわぁお、そんなん初めて言われた」


結構殴られてんのに、元気そうなおにーさんに笑いが漏れた

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