5話 ページ5
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スワロー島に置き去りにされて、早二年と数ヶ月。
この島の暮らしにもずいぶんと慣れたもので、プレジャータウンのとあるカフェでバイトさせてもらっている。
住んでいる家が町の外れにあるので引っ越そうにも引っ越せないこと以外は特に不満はない。
肝心の父様は未だ帰ってこない。
もうそれは気長に待つしかないのである。
それより今は、友達であるペンギンとシャチが心配だった。
少し前。いつものように、スワロー島での観光中。この島で一番綺麗な浜辺で団欒の時を過ごしていた彼らの親が波に飲まれて生死不明。残された二人は、どこかへ引き取られていった。
「絶対遊びに行くからさ、また狩りして遊ぼうぜ」
「スワロー島に住んでる人のとこに行くらしいから、何なら前より会えるかもな」
分かりやすいくらい無理して気丈に振る舞っていた二人の姿を最後に、以降見かけていない。
「ハァ……」
「おや、恋の悩みかい？」
「冗談やめてください！」
からかって笑う店主さんに否定しつつ、その日の業務を終えて帰宅。今日のメニューを考えながら家の戸を開けると、父様が書き置きと共に置いて行った電伝虫が鳴り響いた。
一瞬硬直、すぐに受話器をつかんだ。
「父様！？」
『元気かい、父さんの可愛い愛娘！』
「二年もほったらかして何が愛娘」
軽薄な声音に物凄くイラッとした。二年前と何ら変わらないその声に安堵が浮かぶも、やらかしたことの重さを理解してなさそうな声音が最高にサイコパス。
母様が死んでイカれたんか？
『どうか怒らないでくれ、迎えに行く準備が出来たんだ！父さんと一緒に商人になって海に出よう、A』
「父様、一度診断を受けることをオススメするね」
精神科で。
『悪くない話だと思うよ』
「良い悪いの話では……」
『ちょっと遠出してしまっているから、戻るのに時間がかかるんだ。その間に準備しておいてね、会える日を楽しみにしているよ！愛すべき可愛い娘！』
「こっちの意見ガン無視？？父様マジでやばいんじゃ、アッ切りやがった！！」
昔から唐突な発言は多かったけど、ここ数年は特に酷い。
何か考えがあるのかと思うけど、反面思いつきの行動な気もしてくる。
「もー……」
次会った時、父様じゃなくてクソ親父とでも呼んでやろう。そう呼んでも許されるってペンギンとシャチにも保証されたしね。
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「おれをどうする気だ！」
「病気を治す、あらゆる病院を回る」
「治らねェっつってんだろ！！」
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雅榴(プロフ) - 翠さん» 多分、どうせ年内には作るんだよなぁと開き直ったので尻叩きに予告してしまいました笑 休息も兼ねますので多少時間はかかりますが、気長にお待ち頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 時雨さん» 休息も兼ねてゆっくり考えようかなと思っているので、気長にお待ち頂けると嬉しいです〜！ご期待に添えるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (レス) @page42 id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - なんと…！続編も…！！最高です、本当にありがとうございます。体調にはお気をつけて。また！ (2023年2月5日 16時) (レス) id: 64131c5e87 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 続編ありがとうございます🙏最高です；；！この後どんな展開になるのかとても楽しみです！これからも応援しています。 (2023年2月5日 13時) (レス) @page42 id: dee2fbc24a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - チックタックさん» ありがたいお言葉をありがとうございます！続編はうっすら考えてはいるものの、そもそも作るかを悩んでいるのでそう言って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年1月31日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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