15話 ページ15
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「ゼェッ、ハア……ッ！」
「連絡しねェと思ったら帰ってくるとか、マジかよあいつ！？しかもおれ顔見てねェし！」
「おれだって偶然だったからな」
「友達とか言っときながら、なんでそんな
悔しそうに地団駄踏むペンギンと、荒い息切れを収めようとソファに沈んで休むローさん。
ローさんはあいつが来たということを何処からか聞きつけて一度(全力疾走で)家に帰ったものの、その頃には港に着いていたらしく全力で港に向かっても間に合わなかったのだ。
ローさんとあいつは出会わないように仕組まれているのかと思うくらいのすれ違いに、おれはローさんに同情をせずにはいられない。
こんなに全力で走るローさんを見るのは、前回含めて二度目だ。それ以外では早々見れない。
「次は、いつだ……！？」
「いや……なんせ、すぐ行っちゃったんです。用事があるとかで」
「ハァ……ハァ……何で今帰ってきたのかは分かるか？理由があるはずだ」
思い当たるのは二つ。あいつの親父さんの商売事情か、あいつの古屋近くの丘にある墓だ。
そして、あいつは古屋のある方から来ていたから多分今回は後者。プレジャータウンには親父さんだけで行ってたらしいから、病院に行ってたローさんは分からなかったんだろうな。
それを伝えると、ローさんが途端に悪どく笑った。
「なら、また帰ってくるはずだ。そのときを狙う」
「でもマトモに連絡しない奴ですよ、かけても出ないし。いつ来るか分かりませんって」
「連絡は日中を避けろ。島に行って商売してることを考えると、航海中以外は船の上にいる時間の方が短いだろ」
近隣の島々を巡っている形なら、最短の安全なルートを選ぶはず。おれ達にも仕事があるから、運良く航海中に連絡出来るかは分からない。
ローさんと計画を練っていると、別室にいたベポがひょこりと顔を出す。
「ペンギン！シャチ！伝言だよ」
「伝言？おまえずっと部屋にいたろ」
「うん。でもさっきかかってきた電伝虫の人が『また来年帰る』って！」
「また……」
「来年……」
「帰る……」
その言葉の意味を三人同時に理解し、叫んだ。
「「「早く言えェッッ！！！！」」」
へこむベポを横目に大慌てで部屋に戻っても、電伝虫は静かな寝息を立てて沈黙していた。
___________________
「父さん父さん、シロクマが電話に出た」
「シロクマ？」
「本人がそう言ってた」
「不思議なこともあるもんだね」
「ねー」
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雅榴(プロフ) - 翠さん» 多分、どうせ年内には作るんだよなぁと開き直ったので尻叩きに予告してしまいました笑 休息も兼ねますので多少時間はかかりますが、気長にお待ち頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 時雨さん» 休息も兼ねてゆっくり考えようかなと思っているので、気長にお待ち頂けると嬉しいです〜！ご期待に添えるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (レス) @page42 id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - なんと…！続編も…！！最高です、本当にありがとうございます。体調にはお気をつけて。また！ (2023年2月5日 16時) (レス) id: 64131c5e87 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 続編ありがとうございます🙏最高です；；！この後どんな展開になるのかとても楽しみです！これからも応援しています。 (2023年2月5日 13時) (レス) @page42 id: dee2fbc24a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - チックタックさん» ありがたいお言葉をありがとうございます！続編はうっすら考えてはいるものの、そもそも作るかを悩んでいるのでそう言って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年1月31日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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