11話 ページ11
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「早朝起き抜けに海王類仕留める父親はちょっと処理出来ないって。朝から何してんの？？」
「準備運動」
「何してんの？？？？」
準備運動どころか本戦でしょうがよ。
頭おかしいんか。
海を渡る男にしては肉体労働が苦手なひょろっとしていた父はもういない。
服の上からも分かる肉体美と、歴戦の軍人みたいな顔つきとなった父は見違えるほどたくましくなった。いやちょっとたくましすぎるけども。誰だこれ本当に私の父様か？？
頼もしくはあるものの、あまりの変わりように最初港に着いた父をスルーして別の船を待っていたほどだ。
自分だと分かってもらえなかった父はさめざめ泣いていたけど、穏やかな笑顔と長身細身の男性だった父が海軍顔負けの風格を備えたなんて初見で誰が分かるんだよ。
「自分だけならともかく、娘を乗せるなら弱いままはダメだからね。父さんちょっと頑張っちゃったよ」
「頑張りすぎなんだよなあ」
我が父ながらうっかり賞金首になれそうなくらいの圧を放っているのである。船備え付けのダイニングテーブル越しに真正面に座るのもちょっと躊躇ってしまうレベル。
心なしか身長伸びてない？伸びる年齢じゃないよね？？
「さてA、ひとつ話がある」
神妙な顔をした父は、ただ一言。
もうフレバンスに行くことは出来ないと告げた。
「……え」
動揺する私を見て静かに笑う父は何処か寂しそうで、より困惑してしまう。
母様の故郷でなくとも、母様が愛した土地であることに変わりはないのに。それをこの父が捨てるようなこと、するとは思えなかった。
「……なんの後ろ盾も無い行商人が身を守るには、自衛だけじゃない。その情報も伏せる必要があるんだ」
「それがどうして、帰れないなんてことに」
「故郷の人たちを人質に取られないためだよ」
前のような穏やかな顔で語る父は、その瞳の色の奥に哀れみを宿していた。
私の理解を置き去りにして進む話によると、スワロー島に年に一度だけ母様のお墓に行くことは約束するけど、それ以外の縁深い場所には極力行かないと言う。
理には適っている。
それでも、父の言葉の奥にある憐憫を、どうして私が分からないと思ったのだろうか。
_____________________
「連絡はいつ来るんだ」
「流石に昨日今日で来ませんって。おれ達もいつ来るかなんか知りませんし」
「寝ててくださいよ、あんな薄着で出ていけばそりゃ風邪もひく」
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雅榴(プロフ) - 翠さん» 多分、どうせ年内には作るんだよなぁと開き直ったので尻叩きに予告してしまいました笑 休息も兼ねますので多少時間はかかりますが、気長にお待ち頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 時雨さん» 休息も兼ねてゆっくり考えようかなと思っているので、気長にお待ち頂けると嬉しいです〜！ご期待に添えるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (レス) @page42 id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - なんと…！続編も…！！最高です、本当にありがとうございます。体調にはお気をつけて。また！ (2023年2月5日 16時) (レス) id: 64131c5e87 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 続編ありがとうございます🙏最高です；；！この後どんな展開になるのかとても楽しみです！これからも応援しています。 (2023年2月5日 13時) (レス) @page42 id: dee2fbc24a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - チックタックさん» ありがたいお言葉をありがとうございます！続編はうっすら考えてはいるものの、そもそも作るかを悩んでいるのでそう言って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年1月31日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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