31話 ページ31
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自問自答の末に見えた景色は、幼い頃の風景。
嗚呼、そうだ。結局はそこだ。
あの白い町の純白に囲まれて、淡い色味を放つような笑顔をラミに向けて、パッと華やぐ笑顔を母らしき女に向けていた。数回しか見ていないその笑顔はもう思い出せないが、目を惹かれたことは覚えている。
本当は一度、ラミと遊んでいるところに入ってみたかった。おれを前にしたらどんな顔が見れるのかって考えるくらいには。
けれど学びたいこともやることもたくさんあったし、あのときはあんなことになるとは思っていなかったから結局話しかけず。そのままずるずるとその小さな後悔を引きずって、今や海を跨いで追いかけている。
「……藪蛇だったな」
「そのようだね。迂闊だった」
肩をすくめる男を見下ろしながら、釣り上がる口角を隠そうと口元に手を当てる。ズクリと疼く腹の底の正体を認識した今、元から無いも同然だったこの足を止める理由は完全に消え失せた。
「おれは、あいつの全てが欲しい」
互いにしか共有出来ないものがある。
同じ故郷で生まれ、同じ日々をお互いだけが知っている。
「何も知らないなら、これから知ればいい。おれにとって重要なのはそこじゃない」
おまえの全てを知りたい。おまえの全てを手に入れたい。
おれの全てを知ってくれ。おれの全てを奪ってくれ。
おまえがおまえである限り、おれはおまえを追い続けるから。
「あいつが
おまえは多分、おれを知らないんだろう。フレバンスのことを隠す父親がいるなら、それに関連するおれの存在も隠されている可能性がある。
だが、おまえもおれに会えば分かる。
フレバンスの全て知り、おれの存在を知れば分かる。
おまえにはおれだけで、おれにもおまえだけなんだ。
それはもう、互いが死ぬまで変わらない事実だから。
「……そう」
おれが全部教えてやる。フレバンスも、あの惨状も、現実も、珀鉛病も、全部全部全部全部！！！
おまえのその守られ続ける能天気な頭を、他でもない当事者たるおれが塗り潰してやる。ぐちゃぐちゃに踏み荒らして、嫌というほど言い聞かせてやる。
その上で、おれがおまえのそばにいる。
お互いしかいないんだ、当然のことだろう。湧き出てしょうがない感情の全て、おれだけが受け入れてやれる。
だから、幼少のおれに
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雅榴(プロフ) - 翠さん» 多分、どうせ年内には作るんだよなぁと開き直ったので尻叩きに予告してしまいました笑 休息も兼ねますので多少時間はかかりますが、気長にお待ち頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 時雨さん» 休息も兼ねてゆっくり考えようかなと思っているので、気長にお待ち頂けると嬉しいです〜！ご期待に添えるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2023年2月5日 18時) (レス) @page42 id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - なんと…！続編も…！！最高です、本当にありがとうございます。体調にはお気をつけて。また！ (2023年2月5日 16時) (レス) id: 64131c5e87 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 続編ありがとうございます🙏最高です；；！この後どんな展開になるのかとても楽しみです！これからも応援しています。 (2023年2月5日 13時) (レス) @page42 id: dee2fbc24a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - チックタックさん» ありがたいお言葉をありがとうございます！続編はうっすら考えてはいるものの、そもそも作るかを悩んでいるのでそう言って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2023年1月31日 12時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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