初恋拗らせトラ男の公開プロポーズに至るまで

24話 ページ24

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「お、おまえさ！……フレバンスの生まれ、だよな？」

「？うん。でも、栄えた国だし知らない人がいるのはしょうがないと思うけど」


歳の近い人だけでも相当数いた記憶があるし。
ていうかなんで急に声を小さくしたの？まあいいけども。


「あー……あのさ、ここんとこは元気か？なんか病気とか、あざとかさ」

「？特には。健康そのもの過ぎて、父さんにも毎日お礼言われてるよ」

「健康過ぎてお礼言われることとかある？？？」


毎朝体調確認された後に「ありがとう」と言われるのがここ数年の定番である。生きてるだけで感謝を体現しております。
とはいえ、母様の体の弱さに如何に悩んでいたかがよく分かるのでとても複雑である。


「そっか……なら次行く島を教えろよ！追いかけるから！」

「え、何で？怖いんだけど」

「あー、ほら！買い物！おまえんとこで買いたいものが」

「シャチはウチで買い物したことないじゃん」

「おまえさァ！！！！！」


何なの？？

盛大なため息を吐かれて、いつかのように座り込んでしまった。既視感あるなァ。


「ハァーー……そうだよな、おまえだもんな……」

「なに？」

「おれ知ってる。キャプテンを全力疾走させた女はおまえだけ」

「何の話？？？？」


いや本当に意味が分からない。
そのキャプテンさんがどなたかは知らないし。ていうか察してたけど、シャチはもしかして海賊になったのかな。ということはペンギンも？……そりゃ電伝虫に出る余裕もなくなるか。


「……気をつけろよ、特に心臓」

「病気じゃなくて？？？？」


怪我とか病気じゃなくて心臓そのものを気をつけるの？
私、シャチのとこのキャプテンさんになんかしたっけ？？

高確率で海賊だし、シャチやペンギンが仲間だとしても止められるかと言われれば微妙。というか恐らく海賊であろう人に心臓そのものを狙われるってなかなかの恐怖体験だ。二人に期待せずに自衛した方がいい。


すぐに船に戻って、仕入れたものを抱えたまま父さんのところへ。


「父さん、父さん。私、海賊に心臓に狙われてるっぽい」

「え！！？どうも明朝は波が荒れそうだし、今のうちに出てしまおうか」

「はーい」




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「キャプテーーーンッ！！あいつ！あいつがいた！！！」

「ア"ァ……？」

「おいバカ！キャプテン寝起きだって！」


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