【ONE PIECE】必要ない人間のはずだった【ゾロ】 (ページ6)

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6話ページ6

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「A、何したい？」

「え？…………え？」

「やりたいこと、かぁ」

「修行もお休みにされちゃったしお金使わないとパパ、道場にも入れてくれないんだから。
Aの好きなようにしていいのよ」

「こんなことしてる場合じゃねェのに……」

「こら」

ポカンと頭を殴られて、思わず睨み上げるが睨み返される。そもそもの原因はやり過ぎたおれ達にあるのだから黙ってろって事だろう。
ヤキモキするおれに察しているのか、苦笑するA。

「といっても、なぁ……」

いつもと違って本当に困っているらしく、眉を下げて口に手を当て、そのまま黙り込む。
従姉妹なだけあって慣れているらしいくいなは転がっている小石を蹴って、返答を待っている。おれは早く道場に帰りたい一心でジッとAを見上げた。

「……本屋さん？」

「言うと思った」

「つまんねェ」

「う"っ！」

「へこむなよ……」

相変わらず打たれ弱い。ちょっとめんどくさいなと思わないわけではないが別に嫌いでもないので、まぁいいかと思っている。

_______まさかそのまま大人になるとはこの時のゾロは流石に思っていなかった。_______

「他に……中心部にでもいく？」

「ま、この島ならそのくらいでしょうね。どっちにしろ本屋さんもそっちだし」

「中心部だな」

行き先を確認して、くるりと方向転換して歩を進める。
自分としては確固たる自信と共に歩き出したつもりだったんだが_____

「ゾロくん、逆！逆！」

「真反対いってどうすんのよ！」

「げっ！！」

今まではお使いもA先導で行っていたからか、本当に方向音痴なんだ……としみじみ言うAを全力で睨み上げた。