【ONE PIECE】必要ない人間のはずだった【ゾロ】 (ページ17)

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17話ページ17

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ワノ国という、自分のルーツに似た国があると知った。
詳しく知りたいけれど、あの時買った本二冊は結局ワノ国に関することはほとんど何も書いていなかったし、定期的に訪れて探してはいるが望み薄で。

この島もずいぶん似ているが、顔立ちや文化が多少違うしワノ国の方が似ていそうだと直感的に思った。

だから私は、海に出た。
昔の故郷の面影を求めて、叔父さんから得た"逃げる"為の技術と少しの荷物を持って。

ワノ国というのは、どうやら東の海からとても遠い場所にあるという。島から島を渡って文献を探したり酒場で話を聞けども知る人は少ない。

少し探すのに疲れてしまって、それをとある町で溢したらここら辺に最近海上レストランなるものが来ているという。

「バラティエ？」

「そうさ。とっても美味しいんだよ、保証する！
アンタと歳の近い男の子もいてね、ずいぶん紳士な子だったよ！」

豪快に笑うおばさんにそう言われて、息抜きと立ち寄った。
私と歳の近い人というのは、ウェイターとしてホールをくるくる立ち回る金髪の彼だろうか。

店に入るなりパチリと目があって、目をハートにしたかと思えば凄まじい速さでズビュン！！とこちらに来た。
ひぇ、と声が漏れ出たが彼は気にせず綺麗に一礼。

「いらっしゃいませ、お美しいレディ……」

「は、はァ……」

「席へご案内いたします」

ナチュラルに手を取られ、席へ誘導。
思わずピシリと固まるが、彼のスマートなエスコートに体が自然と動いた。行く先を穏やかかつ自然に誘導するあたりとても小慣れている。

今までわんぱくな男の子に囲まれてきたものだから、彼のような人には耐性がなくてちょっと困ってしまうのが本音である。
対応が分からない……前の故郷にもこんな人いなかったし。

「ご注文が決まりましたら、お呼び下さい。
貴女のためならいつでも駆けつけます」

「あ、はァ……ありがとうございます？」

「ハァン♡喜んで〜〜！！！」

えっ、怖……。

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