１０話 ページ10
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とある日、Aちゃんと大喧嘩した
「っ……Aちゃんに、分からないよ！！」
きっかけはとても些細な事。けれどタイミングが悪かったんだろう、クラスメイト達の雰囲気が悪かったり色んな事が上手くいかなくて、知らず知らず募っていた苛立ちの捌け口を捜していたんだ。
理不尽極まりない言葉をまるで自分が正しいかのように吐き散らして、ハッとなって前を見れば目も合わせられないほどに冷たくて悲しい目
僕のせいだ。
自意識過剰でも何でもなく、そう思った。
こんなにも僕に寄り添ってくれて、こんなにも仲良くしてくれた子に僕はなんて事を。
後悔の渦中、Aちゃんが足音を立てて歩み寄ってくる。多分本人は普通に歩いてるつもりだろうが、僕の耳には己の心拍と足音ばかりが響く
「__________」
「え……？」
「分かるわけないじゃん！！バカデク！」
「デッ、え、えぇ！？」
初めてAちゃんにデクと呼ばれて物凄く困惑。
しかもそのまま頰を両手で挟まれる
「黙って下向かれてちゃ分かるわけないじゃん！
君は私を何だと思ってんの！？」
「え、ぁ」
「なんか言いたい事あんなら前向いて、ちゃんと言ってよ！！
勝己くんの時もそうだけど、出久くんは何でもかんでも飲み込みすぎ！！」
ジンワリと目尻に雫が浮かぶ。ギョッとしてそちらにばかり目が行って、驚愕を隠せないままジッと見ているとホロホロと滑らかな頰に道筋を作って落ちて行く
「っ、だから、そんな事言わないでよ……」
「！ご、ごめん！ほんと、ごめん……っ！」
初めて、僕が彼女を泣かせてしまったこの日はずっと忘れていない
忘れられるわけがなかった
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Panda - はぁ...。好き (2020年10月21日 8時) (
レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
アンチ垢 - 好きです (2018年6月25日 17時) (レス) id: 7ab7d6705e (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
蚊 - マジ泣きした！めっさ感動した！次に作品作るとしたらまた頑張って！応援してるからね！ (2017年12月3日 16時) (レス) id: 246313809f (このIDを非表示/違反報告)
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