１７話 ページ17
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フンワリとした毛糸のマフラーに覆われ、冷えた風に肌が晒されないように自然と身体が縮こまる
息を吐けば白く空気を濁し、少し鬱陶しい
そうだ。中二の冬辺りだ
Aが家の敷地内から足を出さなくなった日は。
家の固く閉められた門を間にデクと話す姿を何度か見かけた。デクは制服を着ているにも関わらずAは季節に適した暖かそうな部屋着を身に纏い何処か申し訳なさそうに話していた
その姿を毎日毎日見かけて、時が過ぎていつしか中三の夏
デクが門の前で待っていてもインターホンから発されるのは機械的なその声はAではなく、その母親
もう、姿すら見かけなくなっていった
「……何やっとんだおまえは」
「あはは、久しぶり。勝己くん」
真夏なのに長袖を着ていて、日によっぽど当たらなかったのか青白い肌
久々の再会は休日の道端。視界に入った看板はAが歩いてきた道にあった真っ白で清潔感を感じさせる__________病院の看板
「……おまえ、なんかの病気なんか」
「え？どしたの勝己くん」
「学校」
しらばっくれようとでもしたんだろう。目を少し釣り上げて睨み、言われたくはないであろうワードを口に出せばピシリと固まる
「来なくなってからどんだけ経ったと思ってんだ」
「……いなくても、そんな変わんないでしょ」
「おまえそれ、デクにも言えんのか」
時間が経てば心配していた女は話題にも出さなくなりいないのが当然かのように授業を行う教師共
けれどただ一人、デクだけは違った
ムカつくが向こうから声が来たと思えばいっつもこいつの事。それは今でも同じ。話しかけてくんなつっても何か知ってないかとしつこい
「……出久くんには、知られたくないな」
だから、秘密ね。そう言って、俺の横を通り過ぎていった
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Panda - はぁ...。好き (2020年10月21日 8時) (
レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
アンチ垢 - 好きです (2018年6月25日 17時) (レス) id: 7ab7d6705e (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
蚊 - マジ泣きした！めっさ感動した！次に作品作るとしたらまた頑張って！応援してるからね！ (2017年12月3日 16時) (レス) id: 246313809f (このIDを非表示/違反報告)
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