１話 ページ1
，
「あはは。出久くんは、ほんとにできないんだね」
「う……ごめん……」
「何であやまるの？私、責めてないよ」
フンワリと髪を揺らして笑う彼女は優しくて、自分も没個性だからだと僕と分け隔て無く接してくれた
僕からすれば、彼女__________Aちゃんの個性はすごく綺麗で、好きだった
「あ！またあそんでんのかよ
こりねーな、A！俺とあそべばいいのに」
「いいじゃん！おもしろいよ、出久くん
勝己くんもあそべばいいのに！」
「無個性なんかとあそべるかよ！」
決して言い合いにはならない。無個性なんか、そんな言葉をかっちゃんが吐いても彼女はサラリとかわして別の話題に促す
怒るだけ無駄だと知っているのだと後々になって分かった。
「まぁ別にあそばないならいいけどねっ！
行こう、出久くん！」
「え、あ、うん……！」
かっちゃんは不満げに個性を発しながら何かを叫んでいたけど、おかしくってたまらないと言わんばかりにお腹を抑えて笑いながら、僕の手を引っ張って走っていくAちゃん
キラキラ光って、チカチカして。彼女の個性みたいに、僕からすれば酷く明るい存在だった
まさに闇の中の光明って感じかな
母ですら諦めた僕の夢。
彼女は笑わず、真剣に、ヒーローになれることが前提として話してくれた
「出久くんなら、絶対優しくて強くて、誰からでも愛されるヒーローになれるよ！！」
「ほ、ほんと？なれるかなぁ……」
「なれるよ！！ヒーローになれない人なんていないんだよ！」
そうやって空へ叫んだその言葉は、彼女の絶対的な自論だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ヒロアカ」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Panda - はぁ...。好き (2020年10月21日 8時) (
レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
アンチ垢 - 好きです (2018年6月25日 17時) (レス) id: 7ab7d6705e (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
黒アリス - ものすごくクオリティーが高くて、感動的な話ですね!! (2017年12月25日 22時) (レス) id: 32af3e2e22 (このIDを非表示/違反報告)
蚊 - マジ泣きした！めっさ感動した！次に作品作るとしたらまた頑張って！応援してるからね！ (2017年12月3日 16時) (レス) id: 246313809f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
