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彼女は、自分のための女なのだと、ミホークは断じた。
思わず手を伸ばしてしまう蠱惑さを持ちながらもあどけない彼女にのめり込むミホークは、その全てが自分のためであり存在意義すらも己に委ねられていると信じたのだ。
彼女の出自が不明なのも、その思考を加速させる一端だった。
海賊に不安げな顔をすれば海賊を海に沈め、寒さに震えていればコートの中へと仕舞い込む。その度にころころ変わる表情すらも己のものなのだと思うと、胸は満たされ腹は空いて仕方がなかった。
それでも満足していたのだ。
これまでも、これからも己のものなのだから
「興味あるんなら外に出てみりゃいいだろ」
「お前一人なんて、あいつが許すとは思えねーけどな！」
当然のように話すゾロと、いつの間にか居着いたペローナが彼女にそう言った。彼らの言葉が、彼女の目を外へと向けさせた。
「どんな島があるんですか？」
「ここはとても暗い場所ですけど、逆にずっと明るい島はあるんですかね」
「勢力図？そんなのがあるんですか」
ミホークと、名を呼ばなくなった。
その代わりに名も知らない島を知りたがる。
艶めく黒い瞳は、金の瞳と交わることが減った。
その代わりに夜闇が続く窓の外を眺めている。
己の腕の中でしか生きられないはずの女が、己ではないものに焦がれている。
その現状を、ミホークは許せるはずがなかった。
ミホークは元来真面目で用心深く、慢心をしない。
それが故に、大剣豪で在り続けることが出来たのだ。
だからこそ、今回の
「我が慧眼を曇らせ、奪い去った女」
「……ミホークさん？」
湯に濡れた黒髪はうねり、雫を落としながら伸ばされたミホークの手を待っている。
「飢餓を満たし、それと同時に飢えさせる魔性」
「どうかしたんですか」
上気した頬の滑らかさは変わっておらず。撫でる手を受け入れた上で怪しむように細められた瞳ですら、妖しく美しかった。
「まさしく魔女のような娘。ぬしには、おれのような男が似合いだろう」
「？本当に何の_______っ」
鷹の目は反省を活かせる男だ。
誰よりマイペースではあるが真面目で物欲も薄く、それなりに寛容な、海賊にしてはマシな人格の持ち主だと自覚もある。
_______ただやはり、まごうことなき海賊なので。
一度欲しいと願ったものは身も心も完膚なきまで、余すことなく腕の中に収めたがる性質は同じ。
でなければ、海賊などやっていないのである。
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雅榴(プロフ) - アレンさん» ありがたいお返事ありがとうございます！私もゾロが好きなので、そう言って頂けるととても光栄です！ 普段はレスに返事はしないのですが、嬉しくてついしてしまいました笑 コメント、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2023年4月9日 23時) (
レス) id: 2b6c68b317 (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - 雅榴さん» 返事が遅くなり申し訳ありません。最推しでして、いつか雅榴様のお話でこんなシチュのゾロが読んでみたいと思っていたのでついリクエストしてしまいました。笑 全然大丈夫です、書いて頂けるだけで嬉しいのでお気になさらず！！宜しくお願い致します。 (2023年4月9日 22時) (レス) @page40 id: 6328e5ff6e (このIDを非表示/違反報告)
オプチャのゆらち(プロフ) - 雅榴さん» ドロドロもぐちょぐちょも大好物ですので！！お願いします！！ (2023年4月7日 11時) (レス) id: 9ed78185c7 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - アレンさん» 4件目のゾロに驚いてしまいました！笑 あくまで私の解釈でのゾロになりますので手口が巧妙とはいえ頭がキレるとはまた違うようなものになってしまうかもしれませんがよろしいでしょうか？それでよければお受けさせて頂きます！ コメントありがとうございました！ (2023年4月7日 1時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - オプチャのゆらちさん» 確実に恋とかそんな可愛いものでは終わりませんが、大丈夫ですか？別のコメ欄と間違えてませんか？？ とはいえ、リクエストありがたいのでお受けさせて頂きます。スモーカーですね、了解しました。リクエストありがとうございました！ (2023年4月7日 1時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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