反比例【ロブ・ルッチ】 ページ18
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ーー幸せと慈愛ーー
ロブ・ルッチとて、慈愛はある。
彼を知る人物にそれを言ったとて、鼻で笑われるのが関の山だが。
ウォーターセブンで大工を勤めていた頃、ルッチには想い合う女性がいた。名はA。至って普通の純朴な女性。
立場上交際こそしていないが、順序をすっ飛ばして明日にでも結婚するのではと街で有名なもどかしい二人である。
「こんにちは、パウリーさん」
「おお、ルッチにはもう会ったのか」
「いいえ、まだです」
「勘弁しろよ、お前に先に会ったと知られちゃあルッチの野郎が妬いてめんどくせえんだ」
ルッチが贈った白いワンピースがよく似合う美しい女性。
クスクス笑う姿の上品さはカリファとはまた違うもので、何故無愛想で鳩を介さなければ会話も出来ないルッチを選んだのかとパウリーは不思議でならなかった。
「ルッチさん」
「……A」
それでもいつかこの街で華々しい結婚式を開いて、二人は連れ添っていくのだと思っていた。
職長のルッチなら将来性は抜群。一歩街に出れば嫌と言うほど女が群がるが、ルッチの視線はただ一人に向けられていることもパウリーは嫌と言うほど知っていたから。
だからこそ、全てが終わって一人取り残される彼女を見ることになるなんて思ってもみなかったのだ。
「ンマーー……おれは心配でならねェよ、パウリー」
「……」
「ルッチはいつか、迎えに来ると思うか？」
「……さあ」
既にパウリーはルッチのことが分からなくなっている。
だからこそ一人水平線を見据える彼女がどうしようもなく哀れだった。
そうして気にかける内に、2年が経った。
アイスバーグの紹介で彼女は新たな恋に落ち、傷を癒しながら育んだ日々。
明日、彼女はルッチではない男に誓いを立てる。
「お世話になりました。
アイスバーグさん、パウリーさん」
「大したことはしてねェよ、お前が掴んだ幸せだろ」
「パウリーの言う通りだ。ンマー、恩を感じるならこの街で誰よりも幸せになってくれればいい」
「ふふ、ありがとうございます」
2年前と同じように笑うAに、二人の男はようやく肩の力を抜いた。美しく哀れな女性がやっと幸せになれるのだと、柄にもなく酒場で泣いた。
「_______ようやくだ」
次の日、男は死んで彼女は消えた。
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雅榴(プロフ) - アレンさん» ありがたいお返事ありがとうございます！私もゾロが好きなので、そう言って頂けるととても光栄です！ 普段はレスに返事はしないのですが、嬉しくてついしてしまいました笑 コメント、リクエストありがとうございました！これからもよろしくお願いします！ (2023年4月9日 23時) (
レス) id: 2b6c68b317 (このIDを非表示/違反報告)
アレン(プロフ) - 雅榴さん» 返事が遅くなり申し訳ありません。最推しでして、いつか雅榴様のお話でこんなシチュのゾロが読んでみたいと思っていたのでついリクエストしてしまいました。笑 全然大丈夫です、書いて頂けるだけで嬉しいのでお気になさらず！！宜しくお願い致します。 (2023年4月9日 22時) (レス) @page40 id: 6328e5ff6e (このIDを非表示/違反報告)
オプチャのゆらち(プロフ) - 雅榴さん» ドロドロもぐちょぐちょも大好物ですので！！お願いします！！ (2023年4月7日 11時) (レス) id: 9ed78185c7 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - アレンさん» 4件目のゾロに驚いてしまいました！笑 あくまで私の解釈でのゾロになりますので手口が巧妙とはいえ頭がキレるとはまた違うようなものになってしまうかもしれませんがよろしいでしょうか？それでよければお受けさせて頂きます！ コメントありがとうございました！ (2023年4月7日 1時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - オプチャのゆらちさん» 確実に恋とかそんな可愛いものでは終わりませんが、大丈夫ですか？別のコメ欄と間違えてませんか？？ とはいえ、リクエストありがたいのでお受けさせて頂きます。スモーカーですね、了解しました。リクエストありがとうございました！ (2023年4月7日 1時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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