135話 ページ24
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「なにを、やってんだッッ！！」
静寂と靄がかかる脳を劈くような怒鳴り声。
やけに詰まる声はどうやら荒い息のせいらしく、目の前で肩で息をする彼が、私を凝視していた。
「……な、に」
「ッチ！！」
鋭い舌打ちと共に掴んでいた私の手首を開放し、壁に激突して落ちていた鏡へ駆ける。長い足をありったけ使って二歩で部屋を横断し、腰に携えた刀を構える。
「！まっ」
出かかった静止の声も無視して、彼はそのまま鞘から刀を抜いて真っ二つに斬り捨てた。
_______ビシッ、パリンッ。
勢いに見合わない呆気ないその音が、耳の奥で鳴り響く。頭の中で反響したそれは何かの終わりを告げるような音で、喪失感と同時に不思議な充足感。
まるで、あるべき場所へ戻ったことへの_______そこまで思考して、意識はフッと途切れた。
____________________________
とさり。
軽い音と共に背後で床に崩れ落ちたAを慌てて抱き起こす。
ぐったりと動かないAの頬は赤いが、握った指先は酷く冷えている。まるで死体だ、と表現した己の脳に顔を顰め、そのまま手を強く握って抱える腕に力を込めた。
おれ自身の熱を分け与えるためだが、それと同時に過った予感を払拭するためだ。ここにいると実感したかった。
チョッパーの言葉は半分も聞いていない。
病気で、万が一があると理解したその瞬間には飛び出していたからだ。
道中少し迷ってしまったが、おたまに案内されて何とか辿り着けた。まさかそんな状態でも鏡を見ているとは思っていなかったが。
ただ鏡に触れてぼんやり眺める姿を、虚な目を見たその瞬間、己の直感がアレはダメだと叫んだ。
獣じみた、言語化すらされていない直感に身を任せることは慣れている。衝動のままに掴んだ手首を鏡から離し、空いた手で力任せに吹き飛ばした。
呆然としたままのAを放置して叩き割った鏡は呆気なく、思わず詰まった息を吐いたものだ。
「ちょっと目ェ離した隙に、なんでこうなるんだおまえは……」
何度目かの苦言は聞こえてすらいない。
苦しいのは変わらないのか、眉を寄せたまま時折呻く。
不意に昔、道場の奴が熱を出して看病していたAが背をさすっていたのを思い出し、拙くも真似をしてみると心なしか眉間の皺が柔らかくなった。
「！……？」
安堵したのも束の間、Aの手首に跡があるのを見つけた。おれの手形ではない、形からしてブレスレットだ。
「…………まさか、な」
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雅榴(プロフ) - あやさん» 今作で更に好きになれたなら嬉しいです〜！👏 たくさん楽しんで頂けたなら幸いです。こちらこそ読んで頂きありがとうございました！コメントもありがとうございました！ (2022年12月13日 16時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - この作品を読ませてもらって本当にドキドキとときめきが止まらなかったです！元々ゾロは好きだったのですがこの作品でもっと好きになりました。素敵な作品をありがとうございました✨これからも頑張ってください応援してます！ (2022年12月13日 9時) (レス) @page49 id: 0f7e0fb150 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 翠さん» たくさんのお言葉ありがとうございます！とても楽しんで頂けたようでとても嬉しいです！長いし文も多いのに最後まで読んで下さってありがとうございました。時折頂けたコメントも嬉しかったしモチベになりました。コメントありがとうございました！(*´∀｀*) (2022年12月3日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - なな姫さん» ありがとうございます〜！楽しんで頂けたなら何よりです！次回もまたONE PIECEかなと思っているので、その時もまたお付き合い頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました〜！ (2022年12月3日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - 長文、何度ものコメント、失礼いたしました。お体にお気をつけて、過ごしていって下さい。今までも、これからも、応援しています！╰(*´︶`*)╯♡ (2022年12月3日 19時) (レス) @page49 id: eb4de4b192 (このIDを非表示/違反報告)
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