弐拾肆話 ページ24
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はてさて戦場に戻る。
予想外の事態にカン十郎はすぐさま筆を構え、河松の牽制も吹っ切って精巧な鶴と共に空へと逃げる。
幼く未熟なモモの助が高所に震えて叫ぶ。
「撃ち落としてやる！」
「ん！？何だ！？この雲」
「ダメだ、サンジ殿引き返せ！！悪い予感がする！」
サンジの上空を覆う黒い雲。それは能力を行使するカン十郎の髪からモクモクと現れ、こちら側の船の上空を覆って行く。豪雨の中、見張り台に出てきたAが見上げて眉を寄せた。すぐさまタニシを懐にしまう。
「降れ！�猖呂量隲瓠�！」
「_______させるか」
ヒュンヒュンと空気を切って飛来してくる黒く鋭い雨。
呑気に上を見上げる侍のすぐそばに落ちたそれはガシャンと木箱を壊す、明らかな殺傷能力を持ったものだった。
すぐさま上空に飛び出た彼女は広がる黒い雲の真ん中あたりで静止。そのまま真っ直ぐ上に飛んで雲のすぐ真下で今度こそ止まった。
「アンタ、危ねぇぞ！！」
「格好の的じゃねぇか！」
墨の矢の威力を見た誰かが彼女に叫ぶ。だがそれを無視したAはくるりと縦回転して頭を下に。足を開き、体を横に強く捻った。
「�猊眄ね捨�ち絵図�瓠�！！」
「『剃』_______サイクロン！！」
叫びと共に回転は早まり、巻き起こされる旋風が豪雨に負けぬ台風に変化する。数秒ごとに勢いが増すそれは数千と降り注ぐ矢から船を守り、舌打ちを打ったカン十郎が雲を更に作り出したが全てサイクロンにより掻き消された。
未だ残る旋風が黒い雲を晴らし、酷い豪雨をもたらす雲さえ晴らしてしまった。その台風の眼で、真っ直ぐカン十郎を見据えた彼女はいつものように笑う。
「雲がサイクロンに勝てるかよ」
「ぐぬぬぅ……っ！！」
怒りで顔を真っ赤に染めたカン十郎。その顔を見て更に笑みを深めるAはすぐさま懐から小刀を抜いて『月歩』で更に上空へ。覇気を纏わせた小刀が突くようにカン十郎を狙った。
ヒュッ___ギィン！！
カン十郎が巨大な絵筆のような武器で刃を受け切る。ぶつかりせめぎ合ったのも束の間、彼女は何の躊躇いもなく小刀を手放し、体を捻って絵筆ごと力強く蹴った。
カン十郎は手元から飛んだ絵筆に視線を奪われた。その隙を逃すはずもなく、Aは再度体を捻って天高く武装色を纏った片足を上げる。
狙うは、鶴。
「『嵐脚』_______
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リエ - いえいえ、お忙しい中ありがとうございます！ご無理せず体調には気をつけてくださいね！ (2022年1月25日 18時) (
レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - リエさん» コメントありがとうございました！ (2022年1月24日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - リエさん» コメントありがとうございます。少々私生活が忙しくなってしまったのと、戦いが始まってどう参戦するかで悩んでしまい更新できずにいました。もうしわけないです……_:(´ཀ`」 ∠): もうそろそろ落ち着いてきて更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！ (2022年1月24日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
リエ - 更新楽しみに待ってます！ (2022年1月21日 23時) (レス) id: 62560190e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2021年12月19日 20時
