６８話 ページ18
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「見えたぞぉ！！」
マストから嬉々としたカクの声。船首に駆け寄り、身を乗り出した。
「懐かしい……！」
「ふふ、何も変わらないわね」
「懐かしきィ〜故郷なぁりぃ〜！」
「チャパパパパ！」
次世代のCPの集まる場所。ここにいる皆があそこでの思い出がある。数少ない、心の置き場所。
木々に囲まれ、何かに隠されるように子どもたちがあの森の奥で修行している。才覚の優れた者は既に六式のうちの一つを体得していたりしたな、と思い出して懐かしい。
陸に上がると飛び跳ねて喜ぶ皆。穏やかなのはルッチやカリファ、ブルーノくらいだ。かのルッチですらも穏やかな雰囲気でハットリと共に懐かしいこの地を見つめている
あぁ、我らが
高台のような塔があり、そこから下を覗くと鍛錬中の子どもたちとその先生らしき大人が見えた。
竹刀を肩に置いて修行を見ている
「あの年齢だと、未だ六式は体得していない頃か」
「わはは、コケておる」
「初々しいわね」
走り込みに入って、目に見えて鈍臭そうな男の子がコケる。友達らしき子が助け起こし、遅れを取り戻そうと足の回転を早めている
「……早いなぁ、海軍は」
「数隻ほど船を潰してきたからな。その足取りを追うのは当然」
見聞色にて、現れた慌ただしい海軍の海兵たちに目を細める。独り言にルッチが答えたが、ルッチもまた少しピリついている。走る子ども達を見て、目を細める
いつか人を殺す子ども達。
いつか誰かの夢を壊す子ども達
いつか己の心を殺す子ども達
いつか近しき人間の死を知る子ども達
どうか今だけは、穏やかな日々を。
「どうするかのぉ」
「足止めは当然」
「それじゃ物足りないよ、ブルーノ
ここに銃を持ち込んだんだよ？」
「……そうね。
無礼者には、それ相応の対応が必要ね」
少しずつ身に纏う空気がピリピリと静電気のようなものを孕み、既に狼化しかけているジャブラの毛が逆立つ。口角が釣り上がるように歪んだ
「行くぞ」
ーーー騒ぎは故郷へ持ち込ませない。
目にも留まらぬ速さで、海兵達の進行を阻むように降り立った
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雅榴(プロフ) - 由華さん» ありがたいお言葉をたくさんありがとうございます！随分前の作品にコメントして頂き嬉しいです。ワンピースは思い付いたら、程度なのでご期待に添えるか分かりませんが、出来る限り良い作品を作れるよう頑張ります！コメントありがとうございました！ (2021年8月18日 22時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
由華(プロフ) - だきます！ワンピースの作者さんもう何年も活動されてない方がとても多いのでなんだかすごく嬉しかったです笑これからも無理のないよう更新していただけると助かります！！ (2021年8月16日 17時) (レス) id: 26fc746bcc (このIDを非表示/違反報告)
由華(プロフ) - 今更この作品にたどり着きました…。何年も占ツクを愛用してますが、自らお気に入り登録したのはこの作品が初めてです。本当に号泣しました、とても良い作品に出逢わせていただいて感謝しかないです。雅榴さんはまだ活動されてるみたいなので、他の作品も楽しませていた (2021年8月16日 17時) (レス) id: 26fc746bcc (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - 深海さん» 有り難いお言葉をありがとうございます！後半など楽しく書けた作品でしたので、そう言って頂けてとても嬉しいです。コメントありがとうございました、今後ともどうぞよろしくお願いします！ (2020年2月25日 6時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 最高に最高でした…だめだ語彙力が失われていく…(( もう本当にこの作品を作ってくださってありがとうございます好きです… (2020年2月25日 3時) (レス) id: 442265d558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年2月22日 0時
