IF番外編 side.Ｓ ページ19
，
久々に三人で一緒に風呂に入った。流石に成人済みの二人と成人間近の男で入ればギチギチで風呂桶には一人ずつ入った。
昔よりも狭く感じる風呂場も懐かしくて、それはもうはしゃいだ。年齢も忘れてはしゃいだ。
「よっし！エース、サボ！競争だ！」
「しねェよバカ」
「えー！なんでだよー！」
「前にそれやってアイツに怒られたじゃねェか！！」
「そうだっけ？」
首を傾げるルフィ。俺の知らない話だ。エース曰く服を着ずに部屋に行ってしまって、準備していた彼女に怒られたらしい。それはお前らが悪いな。
怒るといっても拗ねて話さなくなるくらいだが、何年も話せなかったらしいエースはもう懲り懲りらしく、水面にブクブクと吐いた息で気泡を作っている。その姿を見て、俺は喉を震わせて笑う。
「ま、流石にもうねェだろ。
服だってちゃんと持ってきたんだろ、ルフィ？」
「おう！」
「……」
ムスッとしていたが、しょうがねェと腰をあげるエース。大喜びのルフィは走りだし、それに負けじとついていくエース。俺も負けてられねェと飛び出した
「「「……あ」」」
置いておいた筈の服が無い。全員サァ、と顔面蒼白。隣を見ると、積まれていた洗濯物の山が無い。
まさか…………。エースやルフィの方を見ると、二人もこちらに目を向けている
「「「洗濯されたァ！！？」」」
どうするどうすると大慌て。ドグラ達の誰かに頼もうにも、何故か家の中に気配が無い。家の少し離れたところに人らしき気配があるが、それは恐らく彼女だろう。
唯一の女の子だからとドグラ達はAを可愛がる節があったから、成長したとはいえ山の奥には行かせないだろう。
「……しょうがねェ」
エースが腹を決めた顔。俺もルフィも腹を決めた
「「「……いくしかねェ」」」
このままここにいても何も変わらねェ、と俺は扉に手をかける。
今思えば、あの時の俺たちは割とバカだったなと思う。
扉をあけて、気配の動向に注意しながら部屋を通る。思い出してもアホくさい記憶だ。しかし俺たちは至極真剣だ。
「みっけ！」
「お、よくやったルフィ！」
「ねェな……あいつら、みんな持って行っちまったのか？」
「エースはともかく、俺は服がすくねェからな……」
バスタオル一枚じゃ風邪引きそうだと思いながら、服はないかとタンスをひっくり返す。エースの昔の服ならあるものの、サイズ的にもう入りそうにない
「なんかさわがし…………」
「……あ」
見つかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 312人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yKIcXedzgwAXtB0(プロフ) - すごくキュンキュンしました！！少年の少しかわいらしい感じとかが表れてて悶えまくってました(*´∀｀*)ﾎﾟｯ (2022年6月6日 0時) (
レス) @page23 id: 419acffcc5 (このIDを非表示/違反報告)
ロロ - すごくよかった✨泣きそうになっちゃった〜( ＞Д＜；)またどこかで会えるって信じたい！😆 (2022年2月22日 10時) (レス) id: 9b9224080b (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ゆゆさん» コルボ山時代は書いてて楽しかったので、存分に堪能して頂けたようで嬉しいです！語彙力低下するほど感情移入して頂けた証拠ですので、謝ることは何一つとしてありませんよ！コメントと有り難いお言葉ありがとうございました！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - コルボ山時代のお話、すごく甘酸っぱくて微笑ましくて頬緩みっぱなしでした・・・・(TT) 本当に最高な作品に出会えた気がします、最高な故に語彙力が低下してしまい申し訳無いです;_; (2020年8月13日 23時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ホウ酸さん» 有り難いお言葉有り難いございます。何ヶ月も前の作品にコメント頂けると思っていなかったのでとても嬉しいです！コメントありがとうございました！！ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月30日 0時
