１２話 ページ12
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彼女が死んでしばらくして、海賊と海軍でどデカイ戦争があった。その頃俺は忙しくて、不覚にもその戦争を事後という形で初めて認識した
火拳のエース、死亡。
その大きな見出しに俺の全てが奪われる。
新聞を握る手が震えた。
Aが死んだ。エースが死んだ。
あの頃を知る俺たちの中で、二人もいなくなった。
新聞紙の中で笑うエースは相変わらず目つきが悪いし、手配書がある時点で海賊という夢を叶えたのだと分かる。けれど昔の面影もあって、どこか優しさがある気がした。
成長したお前は、どんな人間になったのか。
それを知る術はもう、他者からの情報しか無くなっている。
それが、これ以上無く寂しい事実だった。
A、A。俺、俺は、そうか。この気持ちは、昔お前と会った幼い俺が反応を示していたのか。
目から溢れる涙が視界をぼやけさせる。俺が知る今のエースは新聞の中で笑うエースだけで、俺の知る今のAはもう既に薄れ始めている。
何も知らない俺は、お前が好きだった。
けれど幼い頃を知る俺はそうじゃないと叫んでいたわけだ。思い出した今、好きだった分、心が締め上げられる
今と昔の俺のチグハグさに頭がグラグラする。
記憶の中で薄ぼんやりと笑うAの奥で幼いAがこちらを見ている。表情にどれだけ目を凝らしても何も分からない。
どうして何も言ってくれなかったんだ。
……あぁ、違うか。あの時の俺に何を言おうとも何も思い出さなかっただろう。
Aは俺にキッカケをくれたのに。命を張って、革命軍を庇って死んだ。俺はその時点で気付くべきだった。思い出すべきだった
頭が、痛い。
「エース……っ！！Aっ……！！
ルフィ！！！」
ルフィ、お前は、生きているんだろうか。
無事でいるんだろうか。どうか生きていてくれ
俺の、俺たちの、弟。
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yKIcXedzgwAXtB0(プロフ) - すごくキュンキュンしました！！少年の少しかわいらしい感じとかが表れてて悶えまくってました(*´∀｀*)ﾎﾟｯ (2022年6月6日 0時) (
レス) @page23 id: 419acffcc5 (このIDを非表示/違反報告)
ロロ - すごくよかった✨泣きそうになっちゃった〜( ＞Д＜；)またどこかで会えるって信じたい！😆 (2022年2月22日 10時) (レス) id: 9b9224080b (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ゆゆさん» コルボ山時代は書いてて楽しかったので、存分に堪能して頂けたようで嬉しいです！語彙力低下するほど感情移入して頂けた証拠ですので、謝ることは何一つとしてありませんよ！コメントと有り難いお言葉ありがとうございました！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - コルボ山時代のお話、すごく甘酸っぱくて微笑ましくて頬緩みっぱなしでした・・・・(TT) 本当に最高な作品に出会えた気がします、最高な故に語彙力が低下してしまい申し訳無いです;_; (2020年8月13日 23時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ホウ酸さん» 有り難いお言葉有り難いございます。何ヶ月も前の作品にコメント頂けると思っていなかったのでとても嬉しいです！コメントありがとうございました！！ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月30日 0時
