１４話 ページ14
，
ーーー海に出た。私の記念すべき日だ。
海賊にはならないし、
どうするつもり、というのも
あまり考えていないけど
サボ。私の恩人。
君を探しに行こうと思う。ーーー
あの非力で虎をも怖がっていたAが、海に出た理由。それが、俺だった。
目を見開いて思わず文字を見ることをやめてしまいそうになるが、強く奥歯を噛み締めて堪える。
俺はこれを、見なければならない。
これを俺が見て、Aの想いを、記憶を、引き継いで遺してやるべきだ。
ーーー少しだけ、忘れないように
彼について書いておこう。
海に出れば、何があるかわからないから。
彼の名前はサボ。
シルクハットを被った男の子だ。
口下手で
話すことが苦手だった私の言葉を
待ってくれた優しい人
エースやルフィと仲良くなれたのも
彼のおかげであることに間違いない。
きっと生きていると、信じているーーー
彼女は俺の生存を信じてくれていた。
ドラゴンさんとの不思議な縁があって、それがあったから彼女は俺とエースやルフィを引き会わせようとしてくれていた。
死んでいたかもしれない俺を、彼女は探していた。
ページをめくっていく。１ページも漏れずに字で埋めているあたり真面目さが伺えて、少し泣きそうになる。強く、強く唇を噛んで堪えた。
ーーー彼を見つけた。
サボは、サボくんは
何も覚えていなかったけど
それでも良い。
生きてさえ、いてくれたならーーー
唇から血が滲む。
ーーーゆっくりでいい。
思い出して行こう。
例え君にその気がなくても
私は思い出させてみせるよ。
私のエゴをどうか許して。
焦る必要は何もない。
だって
私も、サボも、エースも、ルフィも
みんな、みんな生きている。ーーー
滲む視界で字が読めなくなった。
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yKIcXedzgwAXtB0(プロフ) - すごくキュンキュンしました！！少年の少しかわいらしい感じとかが表れてて悶えまくってました(*´∀｀*)ﾎﾟｯ (2022年6月6日 0時) (
レス) @page23 id: 419acffcc5 (このIDを非表示/違反報告)
ロロ - すごくよかった✨泣きそうになっちゃった〜( ＞Д＜；)またどこかで会えるって信じたい！😆 (2022年2月22日 10時) (レス) id: 9b9224080b (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ゆゆさん» コルボ山時代は書いてて楽しかったので、存分に堪能して頂けたようで嬉しいです！語彙力低下するほど感情移入して頂けた証拠ですので、謝ることは何一つとしてありませんよ！コメントと有り難いお言葉ありがとうございました！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - コルボ山時代のお話、すごく甘酸っぱくて微笑ましくて頬緩みっぱなしでした・・・・(TT) 本当に最高な作品に出会えた気がします、最高な故に語彙力が低下してしまい申し訳無いです;_; (2020年8月13日 23時) (レス) id: 1a92e170c3 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - ホウ酸さん» 有り難いお言葉有り難いございます。何ヶ月も前の作品にコメント頂けると思っていなかったのでとても嬉しいです！コメントありがとうございました！！ (2020年7月26日 20時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月30日 0時
