５話 ページ5
，
ポロポロと泣き腫らすそいつをサボとルフィは必死でなだめる中、おれは腕を組んで真正面の岩の上であぐらをかいて座り、睨むように見ていた
いくら拭っても溢れる涙を見る限り、相当怖かったらしいがおれは泣き虫は嫌いだ。サボやルフィが必死なのに、いつまでも泣き止まないそいつに心底腹が立ったおれは、岩を飛び降りてそいつの胸ぐらを掴み上げた
「いつまでも泣いてんじゃねぇ！！」
「！」
「お、おいエース！」
唐突に胸ぐらを掴まれて立たされたそいつは目をパチクリさせ、視界の端で慌てておれを引き剥がそうとするサボ。
ルフィは貰い泣きしててうるせぇ
「弱いくせに山に入るからそうなるんだ！
そんなに怖いなら出ていけよ！！」
言いたいだけ叫んでやった。おれは肩で息をして、サボは俺を羽交い締めにしている。ルフィもどうしたら良いのかわからず、ただ声を上げて泣いている
「おれは、泣き虫は嫌いだ！！」
途端にルフィがギュッと口を結ぶ。それを見て、未だ泣くそいつは強く目をこすり、唇を真一文字に結ぶ。必死で涙を堪えているらしかった
「お、泣き止んだ」
「！」
「……っ」
「よ"がっだぁああ」
「結局泣いてんじゃねぇか！！！
泣き止め、ルフィ！」
そいつが泣き止んだことへの安堵からまた泣き出すルフィ。ポカンをそれを見ているそいつも、また安堵からなのかふへ、と気の抜けた笑顔を見せた
「よかった、ちゃんと笑えるな！」
「……？」
サボが快活に笑って隣に腰を下ろす。
ボンヤリとそれを見るそいつはサボの後におれの方を見たが、フイと首をそらした
…………なんだよ、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 336人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雅榴(プロフ) - 草団子さん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！我ながら懐かしいなと思いつつ、未だコメントを頂ける喜びを噛み締めております。コメントありがとうございました！楽しんで頂けたなら幸いです。 (2022年2月7日 2時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
草団子 - 神作品とは、まさにこの作品の為にあると思いました。 (2022年2月6日 15時) (レス) @page39 id: c9f8dc2643 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - おいしいくじらさん» 楽しんで頂けたようで何よりです(笑)かなり前に終わったにも関わらず閲覧していただきありがとうございました。別作品も楽しんで頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました！！ (2020年9月5日 1時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
おいしいくじら(プロフ) - あぁぁあぁあっ！！！好きです！！！！小さい頃のエースとの甘酸っぱいやり取りも、成長した2人の愛情もすごく好きですっっ！！ (2020年9月2日 7時) (レス) id: 6b76715b64 (このIDを非表示/違反報告)
雅榴(プロフ) - Mさん» 返信遅れてすみません！暖かいコメントありがとうございます、これからも好き勝手にしてはいますが、頑張りたいと思います。コメントありがとうございました！ (2020年2月13日 6時) (レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月24日 18時
