７話 ページ7
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２年くらいほぼ無給で働いていた為、店主からはむしろ今更か、休んで来いと押し付けられる形で休暇は取れた。そこそこ長期間で、溜まりに溜まった二週間。さて、そこまででかけるつもりもないし、一週間したらまた帰って、休暇を別日にしてもらおうか。
貯めた金を使って買った小舟に乗って、街を出る。
本来の仕事場に戻るのも気が引ける。そうだな、何処か島へ寄って適当に時間を潰そうか。
波に揺られるがままに進むこと二日。そろそろ海も飽きてきた。全く飽きてしまった。空腹は感じないが、食べないというのを続けるのは困る。
うーろうーろと揺られながら海をさまよっていると私の船に影が出来た。と思ったら船首がゴン！と衝突。大きな影に首を上げると、いつぞや新聞で見た麦わら帽子をかぶった海賊旗が風に揺られてはためいている
「なんかぶつかったか？」
「え？気のせいじゃない？」
男の声と、女の声。耳をすますと、微かな寝息と複数の足音が甲板に響いている。人数を考えるに……七人前後か。船の手すりから垂れる足。下された釣り糸が光に反射していた
「いやでも、下から…………
ーーーーー誰だお前ぇええええ！！？？」
うるさ。
「初めまして、ヴェルヘイム・Aです。
この先にあるW7に住んでいて、今は休暇中なので海をさまよってました」
「最初はともかく、最後が意味不明ね」
ニッコリと笑顔を見せて、自己紹介。
訝しげな目をして突っ込んだのがナミ。
ちょっと離れた場所でこちらを見るのが海賊狩りのゾロ、ナミに並んで不思議そうにこちらを見る不思議な生き物、チョッパーと長鼻の男ウソップ。そして、船長の麦わらのルフィ
軽くかわされた自己紹介と、手配書の記憶を頼りに顔と名前を一致させる。
そしてーーーーーニコ・ロビン
驚きを心に閉じ込めて、人の良い笑みを浮かべ続ける
驚いたね……麦わら海賊団の船に居たんだ。
ニコ・ロビンとの面識がなくて助かった。下手に警戒され、W7にいる彼らに無駄な仕事をさせるところだった。
転生しているとはいえ、正直あまりこの世界については知らない。名シーンの画像をチラホラ、程度だ。
「W7？」
「！もしかして、知らないんですか？
世界一の船大工達が集まる、漁業都市。
通称 水の都と呼ばれる街です」
「へぇー！そりゃすげぇ！」
「なぁ！それってどこにあるんだ！？」
ニコリと笑う
「みなさんは、船大工の仲間が欲しいんですか？」
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雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
