４８話 ページ48
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「よし、付き合え。A」
「そうね、どうせ部屋にこもって暇でしょう」
「心外！！！！」
カクに首襟を掴まれ引きずられる。カリファも同意なのか私を挟む様に最後尾を歩く。それならジャブラとかフクロウもいるでしょうが！！
おかし食べ終わってコーラを堪能してたのに……
私の部屋はこの塔の最上階で、滝の向こうの遠い海も見渡せる様に広い窓を設置していて、壁には部屋の中には巨大な水槽を埋め込んである。中の水は給仕によって毎日取り替えられる海水で、能力者のジャブラやルッチ、ブルーノはあまり近付きたがらない。
基本私は部屋にこもって窓の外か、人為的に起こされる水槽の中の波を見つめて過ごしているのを嫌という程知っている彼らは、事あるごとに鍛錬だ何だの相手として引きずり出されるのである。心外。
「じゃあまず、系統を把握するほかないだろうね。」
「
「そう。どれになるかで変わってくるし」
「しかし、どう判断すれば良いか、それすらもわからんな」
自然ならわかりやすいでしょ。と呟くと、カリファは首を傾げる。カクは一番と言える付き合いの長さから何かを察したらしく険しい顔
ここはカクの部屋で、適当にその辺の本棚から本を引っ張り出す。カク本人は読み終わったどうでもいい本しか置いていないらしいのでどれでもいいだろうと、片手で小さく弱い嵐脚の斬撃を生み出し切り分ける
「……おい、まさか」
「そのまさか。避けないでね二人共
『剃』」
軽く投げた本だったカケラを剃の速さで蹴れば、二人を狙って飛んでいく。ページの一枚一枚はスピードに落ちることも叶わず、圧縮度ばかりが上がっているだろう
ニィ、と嫌味な笑いを浮かべれば、冷や汗流した二人が受け止めようと手や脚を盾にする。カケラは彼らの体を通り過ぎることなく、盾にした腕や脚にぶつかって落ちた
「っ無礼者！」
「荒いにも程があるぞ、A！！」
「人の時間取ってんだし、手っ取り早くていいでしょ
とりあえずこれで自然系じゃないのは分かったんだから」
「無茶をする……」
しかし、反射的に能力を使うことも想定してたんだが、二人共何もないな。やはり系統を絞りきった方がいいか。
うーん。顎に手を当て考える。
ピコン！と浮いた案に、開いた手に握り拳を軽く当てる
「ジャブラのとこいこう」
「……」
「そんな嫌そうな顔しなくても……」
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雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
