４２話 ページ42
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発車した時点で最後尾に何か異物がいることは知っていたが、用意してある戦力とやらがこうも奇怪なだけで使えないとは思わなかった
「お前な……一体どこから」
「アウ！！おめェ、ラーメン野郎は片付いたのか」
「丁度、今な」
「急に騒がしくなったわね」
「護送の為の兵士は、結局全滅か……」
「多少の抵抗はしたものの、って感じ？」
「別に期待もしておらんがのう……」
カクとルッチの足元で倒れる見目が特徴的な料理人らしき男。カリファの足元に落ちてきたのは確か、CP9新入りの……誰だっけ
「ウ……く……」
「コイツは何だ？」
倒れていた新入りクンが起き上がるが、満身創痍の疲労困憊の雰囲気。顔からの出血も酷いし、フランキーの鉄の拳をマトモに受け取ったのだろう。その時点でたかが知れている
「確か、CP9の新入りの、『四式使い』の……誰だっけ」
「そこまで覚えとるなら名前くらい覚えられるじゃろう。ネロとかいう奴じゃ」
「だってさ、ルッチ」
起き上がってきた新入りクンは目の前にいるフランキーしか見えていないらしい。
「おれは戦闘の天才と言われてきた男だぞ！！
もう構わねェ……殺してやる」
「……おい、新入り」
ルッチの雰囲気に静電気のようなピリッとしたものが混じる。あーあー。
背もたれに腕を乗せて手のひらに顎をのせる。
あれでいてルッチは正義側の人間だ。
自分よりも圧倒的に弱い長官の命令に従うのも、正義に順ずる心があっての話。それが無ければ、ルッチは海賊側の人間だっただろう。ま、あったらあったで歪んでるのに変わりはないが。
「アア……アンタ、ロブ・ルッチだな。
挨拶が遅れたねェ……！！
ちょっと待ってくれよ、今、あいつを殺して……」
「フランキーは生け捕りだ。感情に任せて任務を見失うとは……ーーーイヤ、もういい。
３秒やるから……さっさと逃げろ」
そして、舐めた新入りに制裁を下そうとするのも、その心あっての話だ。だから誰も止めない。
「３……」
「逃げるって、誰から……」
３秒の忠告もわからないようじゃ、あの新入りクンはCP9の名を使って殺しをしたい、ただの理性を知らないバカだったってわけだ。
残り１秒切ったところで剃で逃げるが、意味などない
「何もかも半端なお前に、『CP9』は務まらん
『六式』揃ってこその、超人だ。坊や……」
指銃に心臓を捕えられた新入りクンは、荒れた海に落ち、すぐに見えなくなった。羨ましい。
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雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
