２９話 ページ29
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「待てェパウリー！！！今日こそは逃がさんぞ〜〜！！！」
「もうちょっと待ってくれっつってんだろうがよォ！！！」
騒がしく走る男の集団。思わずルッチと一緒に眉を寄せる。相変わらず、なんの進歩もない人だと頭を抱えた。
彼の逃げる橋の下を見ると、この町で悪名高いフランキー一家の子分がルフィさん達の持っていたスーツケースを持って、ついでにウチのヤガラに乗って逃げている。
…………ウチ、の？
「……あ"ーー！！！！ウチのヤガラ！！」
「……」
黙って怪訝な顔をしたルッチを無視して大慌ての三人に並ぶように駆ける。
どうしようどうしよう、これだからヤガラブルの管理は困るんだ！勝手に連れて行かれると何処にいったか分からないし、帰って来るよう教えてあるけど時々迷子になる個体がいるから真夜中に探しに行く苦労があるんですけど！？
「パウリーさん！下！！」
「！！しめた、ヤガラブル」
追われるパウリーさんに呼びかけると、彼は橋の真下を通るヤガラブル二匹に気付いてくれた。
手すりから軽やかに飛び降りると、服の裾からロープが伸びる
「あいつは……ガレーラの船大工！！！」
「すいません、少々ヤガラ、お貸りしたい
"ラウンド・ターン"！！！」
空中でいくつもの円を描いたロープが彼らの首を正確に捉え、互いに互いの頭がぶつかるようにパウリーさんが強く引っ張る。物の見事にお互いの無駄に硬い頭をぶつけ合い、流れる川に墜落した
「おっと、よしよし」
「パウリーさん、隣！隣のヤガラブル捕まえてください！！」
「ん？あれか」
パウリーさんの投げたロープがヤガラブルの船の尾に絡みつく。少々驚いた様子で、二匹とも軽くストレスがかかったかもしれないが、この際どうでもいい。
「イヤ、流石Aんとこのヤガラブル。
いい所に来てくれた」
何処に感心してるんですか！嬉しくない！！
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雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
