２４話 ページ24
，
キングブルまで扱う店は早々無くて店主さんも良い人だからウチの店は評判が良いが、飼育も大変だし、こういう時船の修理で金かかるから、あんまり他の店もやりたがらないんだよなぁ、と実感。
１番ドッグまでの最短距離は私がうちのヤガラにはしっかり、一匹も余すことなく教え込んでいるのでトップクラスの速さだ。おかげで船の修理依頼が早くなって店主さんも大喜びなので良いことしてると思う。
早々に１番ドックに着いて、ヤガラブルを待たせる。１番ドックの低い柵の前に今にもなだれ込みそうなくらいに人が集まっている。平均より少し高めな身長とはいえ、男性もいるし見えそうにない。
うちは今、祭りの前なのもあってかきいれ時だからサッサと修理したいんだけどなァ……
うーん、と顎に手を当て困っていると町の人が声をかけてくれる。これは助かったと、人混みの中をかき分けてもらい、なんとか道を開けてもらう
どちらにせよ狭いから圧迫感に息苦しさはあるものの、なんとか一番先頭の列に頭を出す
「ぷはっ、」
「ん？」
「おー！Aちゃんじゃねェか！
どうした、仕事依頼か？」
手を振って気さくに接してくれる大工さん達に手を振り返す。苦しさに少し頬が引きつったが、なんとか体を出す。喋りながらも着々と倒れる海賊達を樽運びにして隅っこに追いやっている彼ら。
「えっと、タイルストンさんはいますか？」
「おー！タイルストンさんか！
今は……どっか行っちまってるな」
「どうしたっぽー」
「おわ、ルッチさん！！」
これは話が早い。ルッチさん！と名前を呼ぶと目が合う。彼の周りを見てもタイルストンさんはいないから、まだどこかで海賊の回収をしているのだろうか。
「仕事の依頼なんですけど、中、大丈夫ですか？」
「今はやめておけっぽー。海賊が起きて人質にでもなったら面倒だっぽー
外で待っておけ、後で誰かを迎えに行かせるっぽー」
ルッチさんの言葉に了承し、もう一度人混みを抜けて外へ出る。
にしても、相変わらず愉快な話し方だな〜、ノリで言った腹話術が採用された時はどうしようかとカリファと目を合わせたものだ。
翌日には習得してきたあたり流石としか言えなかった。しかもなにその裏声、と腹筋がもう。
懐かしいと思いを馳せつつ、ルフィさん達の到着とルッチさんの迎えを待った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
