２３話 ページ23
，
黄金を台に乗せて引っ張って行くルフィさんについていくナミさんとウソップさん。三人の先頭を歩き、迷わないよう先導する。歩き慣れた岩場は少し来る機会がなくなっていたのでなんとなく懐かしい。
「…………んん？」
「ねぇA、ここだけ？町への入り口」
「あー、そんなことはありませんが……ウチの店をご贔屓して頂きたくて」
「言ってたなぁ、そんなことも。」
「リーズナブルな事で有名ですよ、ウチの店は」
「あら、それは嬉しい」
「……"貸しブル屋"？」
看板を見て案の定ポカンとする三人に控えめに笑い、橋を渡る。ヤガラブルは説明が難しいから、見てもらうのが一番早い。戸惑う彼らに何も言わず、手慣れた手つきで店の扉を開けた
「ただいま帰りました、店主さん！」
「お、おかえりAちゃん。
おや、客かい？いらっしゃい、ブルだね？
何人だい」
いつもの新聞を読んでくつろいでいたらしい店主さん。軽く手を振って、店主さんに彼らの接客を投げて私は奥に引っ込む。旅の服から仕事用に着替えなきゃ行けないし。
着ていた服を脱ぐと借りているベッドに投げ捨て、肌着とシャツ、タイツの上からツナギを身に纏って腰にポーチを装着。中身をチェックして問題ないことを確認する。
ヤガラ用のタオルと作業用手袋にロープ。とりあえずはこれでいいかと店頭に戻ると、既に彼らの準備は万端だった。
「はやく行こう、A！！」
「おや、町を案内するのかい？」
「えぇ、まぁ。その約束です」
困ったように頬を掻く店主さんに首を傾げる。
ウズウズしていて待っていられないといった様子のルフィさんと早く換金したそうなナミさんとウソップさん
「何か？」
「実はキングブルの船が壊れてな……1番ドックのタイルストンさんに修理を依頼して欲しくて」
どうやら以前キングブルをレンタルした際、キングブルが少々暴れてしまい、大きな尻尾が船の竜骨付近に当たってしまい、ヒビが入ってしまったらしい
作り変えか修理かの打ち合わせはまた別日にするから、とりあえず話だけ通してほしいと。
「……じゃあ、ルフィさん達はまず換金所へ。
私は先に１番ドックに行っていますので、追いかけてきてください
町の案内自体は後でも出来ますし、多少見るだけの時間も必要でしょう。」
「おー、わかった！」
「じゃ、よろしくね」
ルフィさんとナミさん達の乗るブルを軽く撫で、最短距離でね、とお願いすると良いお返事。いい子いい子
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 131人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雅榴(プロフ) - マザーティラサウルスさん» 2年も前の作品を見て頂きありがとうございます！当時とても悩みながらやっていた記憶があるので、そう言って頂けると、とても嬉しいです。コメントありがとうございました！他作品でもお会い出来たら嬉しいです。 (2022年8月12日 15時) (
レス) id: 7a47bd801a (このIDを非表示/違反報告)
マザーティラサウルス - 一気読みさせていただきました！とても面白く、そして切なくて感動してしまいました。この物語を生み出してくれてありがとうございます (2022年8月12日 12時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雅榴
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Miraku/
作成日時：2020年1月11日 22時
